顔を洗い。朝食をとり。学校へ行く準備をする。
いつもの事だがメリーさんと出会ってから
そのいつも通りが大切なのかもしれないと思うようになり始めた。
そして僕はいつも通り家を出る。
バス亭で5分ほど待ってからバスに乗り、
一人で5人分の席を独占する奴へ声をかけた。
「おはよう」
「やぁおはよう。いつも通りだな。」
「それがいいんだよ」
「?」
浩平はなんの事かわからず訝しげな表情をしたが
すぐに考える事をやめたらしい。
いつもの顔に戻り、昨日有ったニュースなど
浩平らしい世間話を話し始めた。
浩平がニュースの内容をとその感想を一方的に
話すだけだなのだが、退屈はしない。
僕は普段テレビはあまり見ないのだが
情報通の浩平のおかげで時事にはわりとついて行ける。
ニュースを通り越して世界の車窓からに話が移ろうとしたとき。
僕たちが降りるべきバス亭へと止まった。
もう着いてしまったのかと残念がる浩平と共に
他の生徒に混じりバスを降りる。