5月、母は病院に入院しました。たまに家にも帰ってきていたので、
治るものだと思っていました。
そして夏が終わり、私は部活でやっていた水泳を引退しました。
部活がなくなったので当然時間も増えました。
それからほぼ毎日父に連れられてお見舞いにも行きましたが、
早く帰りたい、勉強させろ
とばかり思っていました。
それから2ヶ月、入院してから半年で母は他界しました。
末期で手術を受ける体力もなかったそうです。
すぐそばで看取る事ができました。
その時は泣きましたが、
ああ、こんなものか
と思った自分がいました。
人が死ぬというのはなんて呆気ないものなのだろうと。
その後、元通りとは行かないものの、
父と親族の支えでなんとか生活のリズムも取り戻して
無事に目標としていた高校に入学することができました。
しかし県内でも割と進学校の部類だったので、
すぐに落ちこぼれてしまいました。
中学では東北大会まで出場した水泳も
受験休みでのスランプから抜け出せずにいました。