幼「早くしてよう、女子高生の時間はとっても貴重なんだよ?」
男「(うー…本当の事なんて言えるわけない…)…は、ははっ、予習する時間すらないんだもんね」
幼「…あははっ、痛いところ突かれてしまいました。でもさ、本当におノロケはTPOを守ってね?私だったら大丈夫だけど、他の人はあんまりいい気持ちしないかもです」
男「いや、だからノロケなんかじゃないってばっ」イライラ
幼「ぁ…うん、ごめん、わかったよ。…からかってごめんね」
男「うん…」
幼「…でもさっ、安心したよー。男君、ちょっと控え目なところがあるからさ、これは私が全面的にバックアップしていかなきゃならないのかなー、とか思ったりしてまして」
幼「でもいらない心配だったみたいだね。これなら私はちょこっとアシストするだけで大丈夫かなっ」
男「…うん」
幼「それじゃあ、今度デートのセッティングしてあげるよっ。男君、休日は基本暇だよね?」
男「……まあ」
幼「あの子の予定も私が聞いておくからっ」
男「………うん」
移動教室
幼「女さん!一緒に美術室いこっ」
女「あ、幼なじみさん。いいですよ」
幼「知ってた?今日の授業から絵の具使うんだって」
女「えっ!?そうなんですかっ!?…どうしよう、絵の具持ってないです」
幼「私のでよければ貸すよー?」
女「あ、ありがとうございます」
幼「…」
女「…」
幼、女「あの…」
幼「…ふふっ、女さんからどうぞっ」
女「あはは、はい」
女「(…あのー、聞きにくい事なんですけど…幼なじみさんと男君って付き合ってるんですか?)」ヒソヒソ
幼「ぶっ!?」
女「ああいや忘れて下さい!当たり前ですよねっ、ただお二人があまりにも仲が良さそうだったからつい気になってしまってっ」
幼「いやいやいやっ!ただの幼馴染みなだけで付き合ったりとかっ!そういうのは違いますよっ!全然っ!」ゲホゲホ
女「…そうなんですか?」
幼「ええそりゃもう!清く正しい色恋なんて無縁の関係でして!そこの男子達こっち気にしない!」
女「そうなんですか…。よかったです」
幼「え?」
女「…幼なじみさんがライバルじゃなくて、よかったです」
幼「あ…」
女「実は…入学してから数週間でもう男君の事が気になってしまって…それでもし幼なじみさんみたいにかわいい人と付き合っていたりしたら絶対に勝ち目ないかなって…」
幼「…ふふっ、偶然だねっ、私が話そうとしたのもその事だったのです」
女「へ?」
幼「ふっふー、なんとなんと、実は男君も女さんの事が好きだったのでした!」
女「えええええっ!?」
幼「驚くなかれ!二人最近仲良くしてたよね?それも全部女さんの事が好きだからだよー」
女「」
幼「ふふっ、それで今度二人にはデートでもしてもらおうと思いまして、声をかけさせていただいた次第です」
女「で、でえと」
幼「そ。したくない?」
女「したい…です…」
幼「……うん。じゃあ話は決まったね。休日で空いてる日ってある?男君は休日だったらいつでも大丈夫らしいから」
女「あ…私部活に入ってて…来週の日曜日だったら大丈夫です」
幼「来週の日曜日ね、わかっ………………」
女「…どうしました?」
幼「………」