【※ドラえもん※】のび太「……今度は別の世界線で会いたいものだね。さぁドラえもん起きて、もう日が昇るよ」 ドラえもん「……ん」

 ドラえもん「だけど僕は逃がさない」

 ドラえもん「それが、のび太君自身のためだから」
 
 ドラえもん「それが、のび太君の本当に必要とする道だから」

 ドラえもん「あの箱の中身はきっとその道を示す街灯となるはずだよ」

 ドラえもんが意図することがやっとわかったよ。

 僕は何を必要としているか、ドラえもんは最初から分かってたんだ。

 分かっていながら直接渡さず、遠まわしにした。

 さすがだよドラえもん。

 今まで散々ポンコツポンコツと言ってきたけれど、僕もどっこいどっこいでポンコツだったようだ。
 
 僕の気持の奥底をさらって行くように見透かしていて、でも僕はそれを否定し続けてずっと押し込めていたんだね。

 君のようなロボットが友達で僕は本当に幸せだよ。

 ドラえもん「さて、のび太君ももう箱の中身を使っている頃だし家に帰ろうか」

 ドラえもん「のび太君なら、きっと僕の考えを読み取っているだろうからね」

 ドラえもん「のび太君の最後の友達として、見届ける義務が僕にはある」 
 
 ああドラえもんが帰ってきたみたいだ。

 窓のほうかたタケコプターの音が聞こえる。

 ふふっ、本当にドラえもんは僕の気持がよくわかってるなあ。
  
 ドラえもん「のび太君、その様子だともう中身を使ったみたいだね」

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