のび太「……うん」
ドラえもん「じゃあもう時間がない」
のび太「………………」
いじわるだなあドラえもんは。
友達のためだよ。
もうちょっといいこと言っておこうよ。
ドラえもん「君のことだ、多分僕の考えていたことは箱を開けて全部わかったんじゃないかな」
そういうところもさすがだよ。
ドラえもん「いざってなると話すことが浮かばないね」
それもそうさ、僕たちはどれだけ一緒の時を過ごしてきたと思っているんだい?
そう考えれば今更出る言葉なんて捜す時間のほうが長くなりそうだ。
のび太「……何も話さなくていい」
ドラえもん「そう、でもそれもいいかも知れないね」
ああそれでいいんだ。
もうそろそろ時間も来る。
静寂が心地いい。
のび太「……ドラえもん」
ドラえもん「なあに?」
のび太「僕……頑張れた……かな」
ドラえもん「うん」
のび太「……ドラえもん」
のび太「……ありがとう」
ドラえもん、君は僕の一生の友達だ。
ドラえもん「のび太君、これでもう頑張らなくてもいいんだよ」