そして辞めた後、俺はバイトをすることもなく完全なニートと化した
全ての制限が解き放たれた俺は最早悪鬼の如く…
と言ったふうにはならなかった
完全に24時間暇になったことで逆に時間をもてあますようになってしまった
ただ24時間暇な俺はお手伝いとしては有用だったようで
あちらこちらから引っ張りだこな勢いだった
そしてこの時、何でだったかは忘れたが
リコさんの住んでる場所に用事があった
何かを買うのにリコさんと一緒に行ったショッピングモールに行こうと思ったかなんかだった
というわけで折角なのでまた会えないかなと誘って見た
すんなりおっけーされて嬉しかった
2度目だし不安はまるで無くてあるのはドキドキだけだった
前と違ったのは平日だったということぐらいか、別にニートの俺には問題なかった
今度はアドレスぐらい聞こうと心に誓った
当日、駅でリコさんと待ち合わせた
相変わらず可愛かった、そしてまぁデートできるなんて俺は神に愛されたかと思った
2度目ということもあり俺は自然体だった
元々親父は仕事の都合で家にいることは少なく
親父を除いた家族は母親と妹2人だけだったので俺は女性にはあまり恐怖心を抱いていなかった
一緒に昼ご飯を食べて、目的の買い物も済ませて
適当な雑貨屋で小物見たり
ゲームセンターで遊んだりした、凄いリア充っぷりだったと思う
やがて日も傾き始める頃に俺はリコさんに聞いた
俺「そういや今日は何時まで?俺は別に何時でもいいんだけど」
リ「私も別に何時でもいいよ」
そんなら終電ギリギリまで粘ろうかなと俺の脳みそは考えた
というわけでその後も遊び続けた
そんなこんなで夜になった
俺は終電無くなるや、といって駅に戻ることにした
リコさんもついてきてくれた
電車を待ってるとポツリとリコさんが言った
リ「ありがとう、楽しかったよ」
俺「俺も楽しかったから、お互い様、かな」
リ「それと嬉しかったかな」
俺「何が?」
リ「色々、かな」
俺「?」
何か悪くない雰囲気だとは思った
鈍感な俺でもそこは理解した
言うなら今しかないともう1人の俺が頭の中で突付いてきた
そして、俺の頭の中で何かがブチッと切れた