その場ではいつも通り振舞えたと思う。
でも家に帰ってきて、すごいいろいろ考えた。
結婚は金がかかる。
この家庭から毎年50万も受け取っている。
そのくせ俺は金に困ってないし、さらに仲良くしていただいている。
片足分のモンは返してもらった。
むしろオマエ仲良くしていただいてありがとうって金払え。
女子高生と知りあえてラッキーっていえ。
って知り合ってもいないジャン。
あ、残った足もダメにするのはどう?
そしたらまた10年ぐらい仲良くしてもらえるかも?
とかいろいろ思った。
最後のほうパニクッた。
独りツッコミとかしてたし。
俺は幸いな事に、歩けないながらもその分腕に磨きが掛かって、それなりに稼げるようになっていた。
正直、独立しようかとも思っていたんだ。
片足失ったけど、全然不幸だなんて思っちゃいない。
強いて言えば彼女がいない事がアレだけど、それは俺にとって別に大した問題じゃない。
だから、俺はもうこの家庭から年50万円も受け取ってる場合じゃないんじゃないか?
甘えすぎだろ・・・
いや、でも障害者である事に変わりはない。
いや、でもでも、、、
ちゃんと給料も得て税金も払ってる一端の大人ジャン。
いや、でもでもでも、、、
本当に色々深く考えて、俺は自分の決意を少女の両親に伝える事にした。