夏の終わりはもうすぐそこだけれど、
まだ空は青くて、まだ太陽は強く輝いていて。
男「池くん!」
池「あぁ?」
男「なんか汚い流木!」
池「だから俺に見せるな!」
花「女ちゃんとは仲直りできた?」
男「まぁ仲直りっていうか、一応」
花「ふーん、まぁ女ちゃんの様子を見ればわかるけどね」
砂浜では池くんが女さんと友に、顔を残して埋められている。
男「花さんも埋めてきたら?」
花「いやーちょっと疲れちゃった、日陰最高」
早くも営業をやめた海の家は、格好の日除けとして俺たちに利用されていた。
花「やっぱ友くんに付き合ってあげるのは疲れるからなーほんと友くんはしょうがないからなー」
男「え?」
花「え?」
男「いやなんでもない」
友と花さんはお互いに相手に付き合ってあげてると思っているのだろう。
男「花さんはさ……」
花「うん」
男「友のこと好きなの?」
花「好きだよ」
なんとなく聞いただけのつもりが、即答されて驚く。
男「えっ」
花「なに?なんかもっと恥じらうような反応期待してた?」
花「それとも男くんも友くんを…」
男「いや恥じらう方を」