「いいですよ。」彼女の言葉に首振ったけど、そのままでいてくれて。何とか我慢できて。
彼女の優しさは嬉しかったけど、かなり反省した。この子に気遣われたらいけないなと。
どうにか前向いて進める精神状態に戻せて。試験勉強にもやっと、力入れられた。
帰れなかった年末年始は、彼女とお婆さんの部屋で一緒に過ごした。
部屋暖かくして。こたつ入って。テレビ見ながら、年越しそば食べて。ごく普通の年末。
「ゆるい正月やね。」ぜんざい用の栗剥きながら、お婆さんが言ったのが印象に残ってる。
近所の神社で学校の友達と合流して初詣、そのまま新年会の約束してて。彼女も一緒で。
お婆さんいないから、食事は一緒にした。タイ米のレタスチャーハンとオニオンスープ。
初めて作ってもらって。おいしくて。誉めたら「お母さんの味にならないですけど。」
恥ずかしそうに言って。思わず、撫でて。嬉しそうに、顔緩めて。やっと少し笑ってくれて。
俺の部屋で、いつもの時間。横来て、チラチラ俺の方見て。つんつん、肩つついて。
「…居てもいいですか?」「ん?」「…多分、寝れない。」照れながら、言って。
聞きもしないのに、部屋で一人で寝た事無いからなんて言い訳始めて。また思わず、撫でた。