彼女は八時くらいに学校に行く。その時起こしてと頼んで。夜の十時ごろ。もう寝る事にして。
「お風呂入ってきます。」って、彼女が一端帰って、俺もシャワー浴びる事にして。
十一時頃になって戻ってきた彼女、Tシャツジャージ姿。制服以外で見たいくつかのうちの一揃い。
彼女が部屋入ってくると、石鹸の匂いがふわっと香って。一瞬ドキッとさせられた。
「布団持ってくる?」聞いたら「ここ。」って、座ってたベッド、ひとつたたいて。
その時はまだ、そこまで甘えるか?と言う感覚。その時はまだ、完全に子守りだなって感じで。
「狭いよ。」「…あは。平気。」問題無い言う感じで。断る理由が無くて、まあいいいかと。
彼女が全部消すの怖がって、豆球点けた状態でベッド入って。お互いの表情くらいは伺える暗さ。
殆ど真横に彼女の顔があって。部屋で座ってる時なら当たり前の距離なのに、妙に意識して。
胸の上に乗っけた手でシャツ掴まれて、更に身体寄せられて、くっつかれて。
体の右半分に、彼女の身体の感触感じて。…意外と、女の子なんだな。そんな事考えて。
だんだん体温感じて。ちょっと変に意識して。打ち消して。少し離れようとしたら、手に力入って。
「…やだ。怖い。」短く小さく、でもハッキリ言って。驚いて。
「怖いって?」聞いても、答えはなくて。また手に力入って。微動だにも出来なくなって。
寝れるかな、これ。色々考えてるうちに寝息聞こえて。助かったと思った。