仮にとは言え婚約しても相変わらず「子供かよ。」ってくらい甘えられて。それには何か、安心できた。
仮婚約決めてすぐ、彼女は突然髪を切った。背中まであった髪バッサリ。耳が出るくらい短く。
大人っぽくなるかと思ったら失敗したと謝られた。実際かなり印象変わってやんちゃな感じ。
でも涼しげで軽そうで似合ってて。風とか当たるとくすぐったいと言う耳、つい触れて。
反応楽しくて繰り返してたら俺も触り返されて「ビクッてならないですね?」不思議がられた。
でもやっぱり長かった髪切った事で女の子連中は「絶対なんかあった。」と俺と彼女に電話攻勢。
色々聞かれたけどすっとぼけて。彼女もだんまり決め込んで。とにかく秘密は守った。
誰にも言わない二人だけの秘密。そんな物があると言うだけで妙に浮ついた。
その年の年末、十二月に半ば。お互いの仕事の忙しい時期避けて早めに休み取って帰省。
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流石にその日が近付いてくると緊張と言うか「何言おうか。」そればかり考え始めた。
話し合いはしたけど初めての事で何を事言えばいいのとか解らないから、結局考える事を放棄。
家帰って、飯喰う前に彼女と二人でならんで正座。ストレートに「婚約許して下さい。」それだけ。
「ん、いいんじゃないか。」親父のその一言に反対は出ず。簡単に承認された。
毎年一度は彼女とお婆さんと一緒に帰省して、俺と彼女以外の四人は酒好き、必ず酒が入る。
そんな場では冗談半分ながらそのうち一緒にさせてしまおうと言う話が繰り返されてたし、
本家の姉さん夫婦とか、下のおじさんとか近しい親類が一緒の時もあり、彼女も顔見せはしてて。
そんな状態だったから俺も彼女も不安は感じてなかったけどちゃんと認めて貰えれば一安心。
