男「……まだあんなこと言ってやがったのかよ」
女「お姉さんのこと?」
男「あぁ。 付き合うって、そんなことあるわけないだろうに」
女「まぁ、なんてことを言っているのかしら? 家の中で、あれだけベタベタしているクセにね」
男「どこからどう見ても、一方的だったじゃないか」
女「別に、あなたもあなたで嫌がる素振りがまったくなかったじゃない」
男「まさか、嫌がるわけないだろ? そりゃ、ちょっとブラコンが過ぎるんじゃないかと思うけどさ」
女「あなた達の中では、それが行き過ぎた姉弟愛で済まされるものであっても、周りから見えるモノとは違うわ」
男「……まぁ、そうだよな」
女「私がちゃんと矯正してあげなければね」
男「いや、もういいから」
女「ふふふっ」
男「ハァッ……姉ちゃん、怒ってるだろうなぁ。 “二日連続で一緒に帰ってくれないとは、一体どういうことなのよ!?”って」
女「まぁ、その辺りは私も妥協してもいいわ。 三人で一緒に帰るとか」
男「女さんは絶対に一緒に帰るつもりなんだな……」