「なんであやまるんだよ?」
「だましてたのはオレだぞ。ついでに、例の会長もいっしょにだましてたんだぜ、オレ」
「だからあの子は、なにもわるくねえんだよ」
俺は「うそですよ」と否定した。
「本当にそうだったら、会長はそう言ったはずです」
「お前、ちょっと頭よくなった?」
「実はキレ者なんですよ、ボク」
先輩は吹きだした。
「あの子とオレ、中学のころからの知り合いなんだよ」
それから先輩は、これまでの経緯を説明してくれた。
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俺は知らなかったけど、会長の家は母子家庭らしい。
会長のお母さんは、そこそこいい職についてるらしいので、
生活に困っているというほどではなかった。
それにくわえて会長は優秀だったから、学費の免除もされてた。
でも彼女はどうしても高校のうちに、留学しておきたかったらしい。
それで、あんなハードな生活を送ってたらしい。
生徒会をやっていたのは、推薦枠で大学に行くため。
俺とほとんど遊ばなかったのも、すこしでもお金を使わないため。
ファミレスのバイトをやってたのも留学のため。
そして例のだましのバイトも。
