今日はよく晴れた
自転車にのって受ける風が気持ちいい
しばらく進むと上り坂になっている
霊子さんが憑いているせいか疲れるのが早い
男「はぁっ・・・はぁっ・・・」
霊子「だ、大丈夫ですか?」
男「問題・・・ないです」
坂を登りきるともう大学の敷地だ
男「ここがやすし大学なんだけど」
構内をサーっと自転車で徘徊する
霊子「なんか・・・覚えてます。」
今日は休みのせいか人が殆どいない
男「なんか参加してたサークルとか
覚えてます?」
霊子
「えっと・・・写真ってありましたっけ?」
あったはず
男「あ、ちょっと!」
女の子「はい?」
男「写真サークルってどこにあったっけ?」
適当に捕まえた女の子に聞いて
写真サークルの場所を教えてもらった
霊子「男さんってここに通ってたんですね」
きっと以前霊子さんが俺を知っているって
言ってたのは大学の中で俺を見かけたんだろう
自転車を止めて建物に入る
男「東棟の一番奧って言ってたなぁ」
人気のない廊下をあるき続ける
突き当たりに写真サークルと書いてある
札がかかった扉がある
霊子「あ、男さん入れないじゃないですか」
扉には大っきな字で
『男性立ち入り禁止』
と書いた張り紙がしてある
男「・・・・」
ここのサークルは男性に
なにか恨みでもあるのだろうか
男「構わん・・・そもそも今日は休みだし」
扉には鍵がかかっていなかった
ガラガラ・・・
男「おじゃましまーす」