【隣の部屋】
ボーちゃん「はい」
みさえ『あ…その、しんのすけが自販機に行きたいと言ってるんですが…』
ボーちゃん「分かりました。今、行きます」ガチャン
ネネ「なに?」
ボーちゃん「自販機に行くんだって」
風間「ボーちゃんがついて行くんだよね?」
ボーちゃん「僕しか、しんちゃん達と会話できないからね」
ボーちゃん「じゃあ、行ってくる」
マサオ「待って!部屋に残った他の人が、用事あった場合は?」
風間「さっき確認しただろ?内線を取って、折り返す事を伝えたら、直ぐにボーちゃんに連絡だよ」
マサオ「そうじゃなくって…僕らに黙って、何処かに行った場合。見えないし聞こえなくちゃ分からないでしょ?」
風間「それは…」
ボーちゃん「気配」
ボーちゃん「しんちゃん達は気配が分かりやすいから、それを便りに動いて」
マサオ「え…気配って?」
ボーちゃん「風もないのに不自然に揺れる水溜まり、誰もいない筈なのに聞こえる息遣い」
ボーちゃん「そういった、気配」
マサオ「う…」
風間「分かった。注意してみるよ」
ボーちゃん「頼んだ」
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【廊下】
ボーちゃん「しんちゃん」
ガラッ
しんのすけ「おお、お待たせ!因みに父ちゃんも母ちゃんも、財布は家に置いて来たって」
ひろし「すみません…」
ボーちゃん「気にしないで下さい」
しんのすけ「ジュース!ジュース!」
ひろし「あのー…」
ボーちゃん「何ですか?」
ひろし「しんのすけとは…友達、なんですよね?」
ボーちゃん「友達ですよ」