んでもう一回目覚めたら、太陽が真上近くにあって、
昼頃かなって思って起きた。
イノシシは跡形も無く消えててホッとした。
とりあえず立ち上がって状況確認しようと思って、
『カゴ……』
って後ろ向いたらだ。
小熊が居た。小熊がこう、俺のカゴから山菜取って食ってた。
目があったんだけど小熊は
「何すか」
みたいな感じで俺のことをまっっったく気にせず
次の山菜へと手を伸ばしていた。
『熊って肉以外も食うのか……』
と呆然としていたが、
ひょっとしてこの小熊がイノシシを仕留めて助けてくれたのでは無いか?と思った。
小熊っつっても俺より小さいけど俺くらいはデカいと言うか、
(当時157センチくらい)でも小熊と言えどフルパンチでイノシシならなんとかなるんだろう、
助けてくれたに違いないと思った。
「あ、あああ、ありがとう」
とか震えて呟いた。
そんな俺を小熊は無視して山菜食べてた。
『とりあえず小熊の気が変わらない内に帰ろう!!逃げよう!!』
オレの脳裏にはそれしかよぎらなかった。
その山菜入ったカゴはくれてやらあ!と思い猛ダッシュ!!