心に余裕が出来ると
『熊ってこんな毛並みなんだなあ』
『なんとなく犬っぽいなあ』
『小熊はそうでもないけど親熊ちょっと臭うなあ』
とか、だんだん熊観察に切り替わっていった。
そんで熊親子とまったりしてたら、熊がもう一頭現れた。
めっちゃ走ってくる。
俺、何故か逃げずに
「仲間が来たでー」
とくつろいだまま。
もう一頭の熊が現れると親熊が小走りでソイツに走り寄った。
そんで
「う゛ぉん」
とか変な鳴き声を上げて小熊よ呼ぶ。
小熊は途端に水遊びを止めた。
俺は何だろうと思っていたら、犬が現れた。
それもただの柴犬だった。
どっからどう見ても柴犬。
俺、ピンと来た。
『またぎ』が近くに居ると。