白衣「…………問題ない」
男「?」
白衣「……これは、必ず、完成させる。どんなに時間をかけたとしても、必ず」
後輩「……白衣ちゃんがここまで真剣なのも珍しいですね」
部長「それほどまでに、今回の発明は素晴らしいということだ!わはははは!」
男「うっさんくせぇ……」
男「さてと……」
後輩「先輩は何作るんですか?」
男「ん?ああ、俺はパソコンをね」
後輩「え?デスクトップのカスタマイズですか?」
男「そんなものを文化祭で展示してどうする……違うよ、俺が作るのは、パソコンそのものだ」
後輩「………え、まさか」
男「そ、部品を集めて、一から作る。設計図はもう作ったよ。あとは素材を集めて組み立てるだけさ」
後輩「うっわぁ!凄いです先輩!ガラクタばかり生み出す部長とはやはり格が違いますね!」
部長「聞こえてるぞ……」
男「……作るとはいっても、所詮は20年前のスペック程度のものしか作れない。今のPCと比べたら、ガラクタも同然さ」
後輩「それでもすごいですよ。スペックはどうあれ、PCの形をしたものを作れるなら、そこから改良を加えることで今以上のPCを生み出すこともできるんですから!」
男「そういってもらえると、ありがたいかな。後輩は何作るんだ」
後輩「えっと、私はAIを作ります!」
男「へ」
後輩「与えられた情報を元に、条件反射的に受け答えをする従来のAIとは違い、与えられた情報を元に思索し、答えを出し、学習する。また、喜怒哀楽などの感情メカニズムも搭載して、本当に生身の人間と遜色ないAIを作り出します!」
男「」
後輩「つい昨日、一番の難関だった人間の感情メカニズムを解明しました。あとはこれをもとにプログラミングするだけです!」
男「」