自分の涙で起きるなんてどんだけだよと
突っ込みを入れる。
あれ?なんで泣いてるんだっけ。
さっき見た夢を思い出せないまま
放課後を迎えた。
放課後、昇降口に向かう途中
中庭のベンチで寝ているメリーさんを発見し。
がんばって起こして、駐輪場へと向かった。
再びメリーさんを荷台に乗せ
今朝とは別の軽い傾斜の道を降りていった。
メリーさん、中山 准が通っていた学校へ向かうためだ。
事故現場と学校どっちを先に行くか迷ったが
僕はこっちを選んだ。
T高校は進学校で、バスで僕の学校を降りずに
さらに10分先に行った場所にある。
T高校へ向かう坂の途中、メリーさんが聞いてきた。
「どうして私の通う高校がわかったんですか?
新聞にも詳しく書いてなかったのに」
「…あれ?なんでだろう」
そういえばそうだ。
なんで僕は知っているんだろう
しかもかなりの確信がある。
「制服が一緒だから…って会った時制服着てなかったよね?」
「はい、私服ですけど」
どこで彼女の制服姿を見たのだろうか