そんな馬鹿なこと・・・
って思えるだろうけど。
それで、気がつけば娘をお風呂に入れていたわけ。
俺は、とりあえず娘をお風呂場で持ち上げた。
娘を、お風呂場から母親(嫁さんでは無い)に手渡して、
俺は、その場でいろいろ考えた後、お風呂から出た。
頭にも傷跡ハゲがあるし、
お腹を見ると、事故した傷跡があり、
さらに頭の中は、混乱に混乱が湧き出てきた・・・
それでお風呂から居間へ、行ったら・・・
『知らない女』
が、両親と妹と一緒に居たんで、驚いた。
「知らない女」と思った方は、もちろん俺の嫁。
記憶を失った8年間に、知り合ったから、
俺は嫁のことも分からなかった。
俺は、両親からバイク事故後の話しを聞き、
「8年経過している事」
「結婚して子供がいる事」
を詳しく聞いたんだ。
最初、俺はパニックで嫁には、
「お前なんか知らない」
って言ってしまい、嫁に号泣された。
その言葉はあんまりだと、父親に殴られた。
嫁は、ものすごいショックを受けていた・・・
今までの何年間との思い出を、
何一つ覚えてないどころか、
自分の存在すら記憶にないと言うのだから当然だと思う。。
『記憶が戻らない方が、幸せだったのかもしれない』
と考えたりもした・・・
俺はバイク事故当時は、
2週間意識が戻らず、生命すら危険な状態だった。