―――放課後
女教師「―――なんで呼び出したかわかる?」
不良「朝のことだろ?」
女教師「どうしてあんな言い方しかできないの?」
不良「うっせえなぁ」
女教師「ねえ、みんなのこと想ってくれてるのは嬉しいんだけどね」
不良「はぁあ!?!何言ってんの!?!ばっかじゃねえの?!」
女教師「え……でも……あの子のこと見てたし」
不良「俺は不良!ふ・りょ・う!俺が一番大事に決まってんだろ!」
女教師「……」
不良「……なんだよ。見つめんな」
女教師「ちゃんと私の目を見て」
不良「や、やだね」
女教師「ほら、ちゃんと見るの!」
不良「ばかやろう!!顔に触んな!!」
女教師「……」
不良「ちょ……やめろよ……はなせよ……」
女教師「……はい。もういいよ」
不良「な、なにすんだよ!?体罰で訴えるぞ、こらぁ……PTAなめんな、よ」
女教師「もう、そんなことばっかり言ってると、土曜日の約束は無しにするよ?」
不良「な!?ひ、ひきょうだぞ!!それが教師のやることかよ!!」
女教師「なら、ちゃんと素直になって」
不良「俺は不良だ。不良は自分に忠実なんだよ」
女教師「……あっそ」
不良「ふん」
女教師「はい。じゃあ、もう帰っていいよ」
不良「あああ!?!まだ5分しか経ってねえだろ!!もっと説教しねえと、その、更生しねえぞ!?いいのか?!」
女教師「だから、私も仕事があるんだってば」
不良「そ、そうか……じゃあ、帰る。じゃあな」
女教師「うん。車に気を付けてね。さよなら」