自販機前で、俺「あ…この前はなんか…すいませんでした」
すると彼女は何が?ときょとんとした顔になった。
俺「ほら…イラストとか言ったら…」
彼女「あ~、あのことはね、ちょっと…」
彼女「私もね~描いてたんだよ、ついこないだまでね!」
俺「絵を描くの好きなんですか?」俺がテンション上げて言うと、
にっこり笑って、「好きだったんだよ。今は描いてない。」
俺「どうして…ですか?ってかアナタって今日も平日ですけど…
大学生さんとか…ですか?」
彼女「ちょっと違うかな」
彼女「わたしは美大だよ、だから大学生だけど、今はなんというか…」
俺「ええ!美大って…すごいですね…雲の上の人だ…」
彼女「…今は思い出を見に来てるというか」
俺「はい?」
彼女「ここっていい所でしょ」
俺「ゲーセンに…ですか?思い出?;」
彼女は次第に俺が年下だと気付いて、口調は変わっていた。
俺「え、そりゃどういう…」
彼女「ま、さ!」
いきなり大声を出す。
彼女「一回で知りたいこと全部知れるほど、簡単じゃないよ~」
といってゲームにもどろうとする。
俺「え、そんな…また次もゲーセンに来てくれますよね!?」
彼女「くるくる~まだ浸りたいから」
彼女の言葉はひっかかることだらけだった。
思い出?
その時の俺にはまったく理解ができなかった。