仕事が上手く行けば行くほど自信も少しずつ付き始め、生まれて初めて人生が楽しいと思えた頃
職場主催の花見大会に参加していた副社長の娘さんと仲良くなった
彼女は特別美人だとか可愛らしいとかそんな事はなかったが、
明るく元気で前向きで、まるで私に無いものをすべて持っているかのような女性だった
彼女は「父からあなたの話はよく聞いているから初対面って感じがしないね」と積極的に話しかけてくれ
同い年なのもあって話も盛り上がり、連絡先も交換してその後も連絡を取るようになった
最初は彼女の年の離れた妹が不登校になっている事の相談なんかをしているうちに親密になっていった
今思えば人生25年目での初恋だったと思う
25年間卑屈でつまらない人間だと自分で思い込んでいた私のことを、彼女はちゃんと認めてくれた
私はこの世界にこれほどの喜びがあるのかというほど舞い上がり、彼女にのめり込んでいった
その後、2年間の交際期間を経て結婚
メンタルの弱い私は彼女がプロポーズを受け入れてくれた時、ホッとした途端気を失ったくらいだった
その後の2年間は本当に幸せだった