ポニョ、そうすけ、好き?

ポニョ「ねえそうすけー!ポニョも女子高生になりたいよ!ポニョもそうすけと同じ学校に通いたい!」
宗介「ポニョは魚だろ?高校には通えないよ」
ポニョ「ポニョは人間だよー?」
宗介「だったらそのアホみたいな話し方やめろよ。恥ずかしいな」
ポニョ「恥ずかしくないよー」
宗介「恥ずかしいよ。じゃ、リサ、学校行ってくる」
リサ「はーい。いってらっしゃい。気をつけてね」
宗介(ポニョがうちに来て10年。僕はもう高校1年生だ)
宗介(10年前、僕は5歳だったし、わけもわからずポニョを好きだと思ってた)
宗介(でも……今は違う)
クミコ「宗介-!学校行くんでしょ?一緒に行きなさいよー!」
宗介「クミコちゃん。おはよう。今日もかわいいね」
クミコ「当たり前でしょー?」
宗介「髪、切った?」
クミコ「もー宗介ってば!気づくの遅いわよー!それは一番最初に言うべきことでしょー!」
宗介「はは…ごめんごめん」
宗介(クミコちゃんは怒った顔もかわいいな)
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ポニョ「……そうすけ」
ポニョ「そうすけ、学校行っちゃった。リサも仕事に行っちゃった」
ポニョ「ポニョひとり。ポニョも学校行きたい」
ポニョ「……ポニョ、ポニョ女子高生になるー!ポニョも学校行くー!」

キーンコーンカーンコーン
教師「で、あるからして……」
宗介(暇だ……)
男友達「おい、宗介」
宗介「ん?」
男友達「お前、クミコちゃんと付き合ってんのか?」
宗介「いや、付き合ってはないよ。幼稚園から知り合いけどさ」
男友達「幼なじみ?」
宗介「そんな感じかな」
男友達「クミコちゃん、かわいいよなー。おしゃれだし」
宗介「まあ……な」
男友達「でも付き合ってないんだよな?」
宗介「うん、まあ……」
男友達「よっし。俺クミコちゃん狙うわ。マジ付き合いたい。今日の放課後告白する」
宗介「今日っ?ずいぶんと急だなw」
男友達「善はいそげ」
宗介「告白が必ずしも成功とは言えないだろw」
男友達「そんときのために、お前、こっそり俺のこと見ててくんない?ダメだったらすぐに慰めてww」
宗介「なんだそれww別にいいけどwww」
教師「そこ、うるさいぞ!」
宗介・男友達「すいません」
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ざわ…ざわ……
教師「なんだ!ざわざわするな!全員静かにしろ!」
女「せんせー。窓の外に誰かいまーす」
ポニョ「そーすけー!ポニョだよー!」
宗介「げっ!」
教師「なんだ!?宗介くん!君の知り合いかね?」
宗介「いやっそのっ違いま…」
ポニョ「そうすけーポニョだよー」ぴょんぴょん
クミコ「ポニョ……?」
男友達「すげー赤毛だー」
教師「知り合いなんだな?」
宗介「はい…すいません……。ちょっと説得して帰らせます」
ポニョ「そうすけー!ポニョも女子高生だねー」
宗介「……帰ってよ」
ポニョ「なんで?せっかく来たのに?」
宗介「君は高校生にはなれないんだよ。中学校だって小学校だって通ってないんだから」
ポニョ「でもポニョ、おうちでちゃんと勉強してたよ?一次関数もわかるし、漢文も読めるよ?中学校の勉強、完璧だよ?」
宗介「たとえ完璧でも、学校には通えないんだよ」
ポニョ「なんで?」
宗介「なんでも」
ポニョ「なんで!?」
宗介「ポニョがバカだからだよ!!」
ポニョ「ポニョ、バカじゃない!」
宗介「バカだろ!ずっと宗介宗介宗介、僕のことばっかり!他に友達もいないだろ!?
世間知らずだし、学校で僕が君の面倒をみなくちゃならないなんてまっぴらごめんだ!
君は僕が言わないと何もわからない!バカなんだ!」
ポニョ「そうすけ……」
宗介「だいたい、お前のせいでリサは離婚したんだ!
リサはお前を育てるって言ったけど、耕一はそれに反対した!
そりゃそうだ!一体何者なのか意味のわからないお前なんて一緒に生活できるかよ!
お前、自分の立場わかってんのかよ!!!」
ポニョ「……」ぐすっ
宗介「帰れよ」
ポニョ「……」
宗介「帰れ!!!」
ポニョ「ポニョ…うちに帰る……」
男友達「宗介―さっきの誰―?」
宗介「……」

男友達「なかなかかわいい子だったなー。彼女?」
宗介「ちがうよ」
男友達「だよなー赤毛はちょっとびっくりだわ。派手派手だ」
宗介「……お前、本当に告白するの?」
男友達「俺は有限実行の男だ」
宗介「がんばれよー」
男友達「おう」
放課後
男友達「クミコちゃんちょっと先生が呼んでた」
クミコ「職員室?」
男友達「物理実験室」
クミコ「どこそれ?私そんな教室使ったことないからわからないわ」
男友達「俺が案内するよ」
クミコ「当たり前でしょ。早くして」
てくてく
クミコ「本当にこっちなの?」
男友達「うん」
クミコ「こっちは屋上じゃない」
男友達「物理実験室は屋上の方なんだ」
クミコ「ふーん……って屋上についちゃったじゃない。何やってんの?」
宗介(お、二人が到着した……)こそこそ
男友達「実は俺…クミコちゃんのことが好きなんだ」
クミコ「なっ……」
宗介(告白した!返事は……?)
クミコ「ごめんなさい」
男友達「うぐっ……!」
宗介(撃沈……哀れ……あとで慰めないとな)
男友達「お、俺のどこがいけなかったかな……」
クミコ「私好きな人いるのよ」
男友達「俺?俺?」
クミコ「あんたなわけないでしょ!……そ、宗介よ」
宗介「なんだって!?」ガバッ
クミコ「えっ!?宗介!?」
男友達「ばか!出てくんなよ!」
宗介「しまった……」
クミコ「なによこれ…どういうことなの……!?」
男友達「これには深いようでそうでもないワケがあるんだ……!」
クミコ「なによ…なによ……私、宗介に告白聞かれちゃったの……?」
宗介「く、クミコちゃん…」
クミコ「/////」かあああ ダッ
男友達・宗介「クミコちゃん!!」
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宗介「……行っちゃった」
男友達「……フラれちゃった」
宗介「ざ、残念だったな……」
男友達「何が残念だったな、だよ!このハゲ!カス!クミコちゃんがお前のこと好きだなんてよ!糞!糞!」ダッ
宗介「あっ、おい!」
宗介「……行っちゃった。僕も帰ろう」
宗介「ただいまー」
宗介「……さて、バイトに行かないとな。
ここ数年リサ一人の給料じゃ家計が苦しくなってきた。ポニョはめちゃくちゃ食うし、食費もかさむ……」
ポニョ「そうすけ、ポニョもバイトして給料もらうー」
宗介「……」
ポニョ「バイト行くー!そしたらリサもそうすけも助かる!」
宗介「お前には無理だよ」
ポニョ「なんで?」
宗介「お前、今日は黙ってろよ。頭ん中がただでさえぐちゃぐちゃなんだ。
これ以上僕を困らせないで」
ポニョ「……」しゅん
宗介「じゃ、行ってくる」
宗介「いらっしゃいませー」
宗介(クミコちゃんが僕を好き)
宗介(クミコちゃんが僕を好き……)
クミコ『宗介!私と手をつなぎましょ!』
宗介(ごくり……)
客「店員さん?早く会計してよ」
宗介「はっ!すいません!!」
宗介(駄目だ……集中できない……)
ポニョ「そうすけ、最近冷たい……」
ポニョ「ポニョ、そうすけのこと大好き」
ポニョ「ずっとそう。10年前からずっと大好き。これからもずっと大好き」
ポニョ「でも…そうすけは?」
ポニョ「……」
ポニョ「そうすけ、ポニョ嫌いなのかな」
ポニョ「あ…」ポロッ
ポニョ「ポニョ、悲しい……」ぐすんぐすん
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クミコ(宗介に私の気持ちがばれた!!!)
クミコ(どうしようどうしよう)
クミコ(宗介は私のことどう思ってるんだろう)
クミコ(明日からどう接したらいいの!もう一緒に学校に通えないのかしら!)
クミコ(でも……私と宗介は幼なじみ)
クミコ(宗介のことはよく知ってる。宗介が他の女子としゃべってるとこ、ほとんど見たことない。だからライバルはいないはず)
クミコ(いえ…今日のあの女の子……)
クミコ(ポニョ)
クミコ(あの子は宗介とどんな関係なの?ポニョ…どこかで聞いたことある名前)
クミコ(ポニョ…ポニョ……)
クミコ(駄目だ。わからない。今日は寝ましょ)
男友達「うっうっうっ」ぐすん
男友達(振られた…振られた……)
男友達(しかもクミコちゃんは宗介が好きだなんて!!)
男友達(あいつのどこがいいんだ。クミコちゃんは見る目がない。俺の方がいい男だ)
男友達(きっと、二人は幼なじみだから、それを恋だと勘違いしてるんだ)
男友達(でも俺の気持ちは本物だ……)
男友達(宗介の奴……俺のクミコちゃんをそそのかしやがって……!)
男友達(だいたい宗介、お前にはポニョとか言う赤毛の女がいるんじゃないか!!)
男友達(クミコちゃんの気持ちも考えずに……糞!)
男友達(もしかしてアイツ、クミコちゃんの気持ちを知ってて、俺の振られる姿を見ながら笑ってたんじゃないのか!?)
男友達(許せない!!絶対にだ!!)
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宗介「おはよ……」
リサ「おはよう」
宗介「あれ?ポニョは?」
リサ「それが、起こしに行っても部屋に鍵がかかってて出てこないのよ」
宗介「なんだそれ」
リサ「ポニョ、どうしちゃったのかしら。宗介、悪いけど一度見てきてくれない?」
宗介「……わかった」
コンコン
宗介「ポニョー?リサが心配してるよ」
ポニョ「……」ぐすっぐすっ
宗介「ポニョ?いるの?」
ポニョ「……そうすけは」
宗介「ん?」
ポニョ「そうすけはポニョが嫌いなんだね……」
宗介「……いや、嫌いではないよ。でも迷惑かけないで欲しいんだ」
ポニョ「迷惑……」
宗介「僕には僕の人生があるから、それをポニョの気持ちだけで無理やり振り回さないで欲しいんだ。
ポニョは魚だったし、僕は人間」
ポニョ「でも、ポニョそうすけのこと好きなんだもん」
宗介「それは小さい頃の話だろ?ポニョは今も本当にそう思ってるの?
よく考えてよポニョ。心の奥底では違うんじゃない?
僕たちは違う生き物だったんだよ?今は同じ人間でもそれは変わらない事実だよ」
ポニョ「でもポニョそうすけ好き…」
宗介「好き好きって言うけど、ポニョは本当に好きってこと理解してる?
ポニョが僕に向けている“好き”は友達としての“好き”なんじゃない?」
ポニョ「好き……」
宗介「……朝ごはん、いらないならリサに言っておくけど?」
ポニョ「……うん、いらない。ごめんね、そうすけ」
宗介「じゃ…、僕今日は家に戻らずバイト行くから遅くなる。リサは泊まりがけだから、長い時間ポニョ家に一人だから」
宗介「リサ、なんだかポニョ具合悪いみたい。
寝かせてって。だから朝食いらないって」
リサ「珍しいわね…というか初めてじゃない?」
宗介「そうだね。こんなことは」
リサ「……まあ、朝食食べましょう」
宗介「うん……」ぱくぱく
リサ「……」ぱくぱく
宗介(友達としての好き)
宗介(恋人としての好き)
宗介(家族としての好き)
リサ「……」チラッ
宗介「……」
リサ「どうしたの?ボーっとしちゃって」
宗介「い、いや」
宗介「……リサ」
リサ「なあに?」
宗介「なんで…リサは耕一と結婚したの?」
リサ「ゴフッ」ゲホッゲホッ
宗介「……ごめん」
リサ「朝からヘビーなこと聞くね~」
宗介「ごめん」
リサ「結婚したのは好きだったからよ」
宗介「だよね」
リサ「でも大人になると若いときのようにはいかないものなの。
耕一はなかなか帰ってこなくなるし、私も仕事が忙しくなった」
宗介「うん……」
リサ「私は不安だったし、耕一もきっと不安だったわ。
だから…初めてポニョに会ったとき、私のこと疑ったんじゃないかな」
宗介「浮気を?」
リサ「いろいろと」
宗介「まあ…魚が人間になりましたって言っても信じられないよね」
リサ「私だって信じられない。本当はポニョのこと、すごく怪しんでる」
宗介「えっ」
リサ「だけど宗介がそう言ったから、信じてるのよ。だって私の宗介だもの。
でも、耕一は私を信じてはくれなかった。それで……」
宗介「……ごめん」
リサ「いいの。耕一とは夫婦じゃなくなったけど、今でもお互いに好きだし幸せだわ」
宗介「好き?」
リサ「ええ。好きっていろいろあるじゃない。形はともかく私は耕一が好きよ。
耕一も私のこと好きよ。そして二人とも、宗介が好き」
宗介「……朝食おいしいね」ぱく
リサ「ふふふ」ぱくぱく
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宗介「ねえ、リサ。僕、小さい頃はポニョのこと好きだと思ってた。
ポニョも僕のこと好きだって言ってくれる」
リサ「今、宗介はポニョのこと好きじゃないの?好きでしょ」
宗介「そりゃ好きさ。あんな性格だから、最近はついイライラして怒ってしまうけれど」
リサ「ならいいんじゃない?」
宗介「でも、僕の好きは小さい頃の好きとは違うよ」
リサ「そうだろうね。だって小さい子供の“好き”って本当に単純に純粋に“好き”だから。
宗介はもう高校生だから、いろいろな“好き”がわかるでしょ?
私のさっきの話も、ちゃんと理解できる」
宗介「うん……」
リサ「でも、ポニョは違うの。小さいときと変わらない。ただ宗介が好き」
宗介「だから困ってるんだ。きっとポニョは“好き”がわからないんだよ。
必ず恋人のようにならなくてもいいのに。友達とか、家族とか……。
それなら僕だってポニョが好きだ」
リサ「でもね、宗介。本当の運命のような“好き”はあんがい単純で純粋だったりするものよ。
小さい子の“好き”みたいにね」
宗介「……」
リサ「ポニョは運命だったのかも」
リサ「だから魚から人間になったんでしょ?宗介が本当に好きだから」
宗介「でも、僕はポニョのこと……」
リサ「それでもいいんじゃない?
好きにはいろいろあるし、ポニョの純粋な好きって気持ちは宗介といるだけで
満たされると思うからさ」
宗介「そんなもの?」
リサ「そんなものそんなもの。あまり難しく考えるとハゲるわよw」
フジモト「大変なことになってしまった……!」
フジモト「あの宗介とか言う人間め、ブリュンヒルデ、いやポニョのことを愛してはいないのか!?」
フジモト「だとすれば本当に大変なことだ!」
グランマンマーレ「……あなた」
フジモト「!!」
グランマンマーレ「ポニョが……」
フジモト「……そうなんだ。このままでは、このままでは……誓が守られない!
あなたがポニョを人間にしたとき、人間にする代わり宗介が他の女を愛せば
ポニョが泡になってしまうという誓が!呪いが!」
グランマンマーレ「大丈夫。ポニョと宗介さんは誓を守り愛し合えるはず」
フジモト「一体どこにその保証がある!?これだから人間はダメなんだ!!海を汚し生命を破壊し続ける人間なんか信用ならぬのだ!!」
グランマンマーレ「ポニョに呪いをかけて人間にしたのは私です。フジモト、信じて。私と、宗介さんと、ポニョを」
フジモト「しかし……」
グランマンマーレ「見守りましょう。二人を」
フジモト「……もしものことがあればポニョは泡になってしまうのだぞ。
そのときはたとえあなたでも、許せないかもしれない」
グランマンマーレ「わかっています。ポニョは愛しいわが子……。でもだからこそ信じようではありませんか」
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ポニョ「好き、好き、好き、好き」
ポニョ「……難しい」
ポニョ「ポニョはそうすけ好き。間違いない。でもその好きはどんな好き?」
ポニョ「……リサも好き、グランマンマーレも好き」
ポニョ「そうすけ……もっと好き」
ポニョ「そうすけと離れたくない。ずっと一緒にいたい」
ポニョ「なんで?それはわからない。でも心の底からそう思う」
ポニョ「ポニョ……そうすけの笑顔好き。そうすけ邪魔する人は嫌い」
ポニョ「邪魔する人や文句言う人には水鉄砲してたなあ、ポニョ魚だったころ」クスクス
ポニョ「今は人間。だから水鉄砲できない」
ポニョ「ポニョ、そうすけ好きだから人間になった。ずっと一緒にいたいから……」
ポニョ「ポニョ、そうすけ好き」
ポニョ「違う。宗介、愛してる」
宗介「……おはよう」
男友達「……おい」
宗介「ん?」
男友達「お前、ただですむとは思うなよ?」
宗介「男友達……」
男友達「おれはお前を許さないからな。必ず復習してやる……!」
クミコ(結局宗介に話しかけられない////)
クミコ(私としたことが…でも、でも恥ずかしいのよ)
クミコ(うう…宗介のばかっばかっ)
女友達「クミコおはよー♪」
クミコ「おはよう」
女友達「どうしたの?浮かない顔してさ。宗介くんとなんかあったんでしょ?」
クミコ「!!」
女友達「その顔は図星ねー!だって簡単よ。今日の朝宗介くんと一緒に登校しなかったでしょ?」
クミコ「うう……実はね」かくかくしかじか
女友達「ふうん。なんだ。それってチャンスじゃない」
クミコ「えっ」
女友達「だって宗介くんはクミコ以外の女子とはしゃべらないし、この年になっても毎日一緒に登校してるし、
昨日思わぬ告白のあと困った顔とかしてなかったでしょ?」
クミコ「そうだけど……」
女友達「幼なじみだから今まで宗介くんは恋愛対象としてクミコをみてなかったかもしれない。
だけど今回の事件で少なからず意識しだしたことは間違いないよ」
クミコ「うん」
女友達「またさ、きちんと告白してみなよっ」
クミコ「う…」
[ad1]
女友達「大丈夫だって!クミコかわいいし!自信もって!ね!」
クミコ「じゃあ一週間後とか……」
女友達「だめね。今日にしなさい」
クミコ「えっ」
女友達「一週間後、とか言ってそのまま先延ばししてると一生告白できないわよ!」
クミコ「そう…ね」
女友達「がんばれ!!」
クミコ「今日の…昼休みに告白するわ……。女友達、宗介に言ってきてくれない?」
女友達「クミコが好きだって?」
クミコ「ばっ///違うわよ!昼休みに用があるからって屋上にでもつれだしてよ!」
女友達「はいはい、それくらいお安い御用よ。
クミコ、そんなんじゃ今日はまともに宗介くんとしゃべれそうにないものねw」
宗介(男友達と気まずいことになってしまった……よく弁当も一緒に食ってたんだけどな)
宗介(……クミコちゃんとも今日は話してない。昨日の出来事がきっかけで……)
宗介(ポニョはもう家族みたいなものできっと離れることはないだろうけど、
クミコちゃんは他人だもの……。このまま一生そうなのかな)
宗介(あーーーうーつーだーーー)
宗介(って言うか僕、ポニョにはすきすき言われまくってたけど、
他の女の子から好きって言われたのは初めてだったもんな)
宗介(あ…どきどきする。クミコちゃんとは幼なじみだけど他人。
でもいつまでも一緒に学校通ったりしたかったな…。
もうできないかもしれないけど)
宗介「うーあーうーーーー」
女友達「……机に突っ伏して何してんの?」
宗介「はっ」ガバッ
女友達「あの、ちょっといい?」
宗介「ん?いいけど?」
女友達「ちょっと一緒に来てくれない?」
[ad1]
宗介「屋上がどうしたの?」
女友達「そこでちょっと待ってて」すたすた
宗介「うん……」
クミコ「宗介!」
女友達「屋上に二人はいるわよ」
男友達「おう。サンキュ。一応礼だ」ぴら
女友達「これだけで1000円ももらえるなんて、おいしい話ね。
ありがとう、受け取っておく」
男友達「じゃ、このこと誰にも言うなよ?」
女友達「わかってる」
女友達(どっきりで宗介くんのこと祝ってあげたいなんて、
男友達くんて意外と友情に熱い人なんだ…)
男友達(待ってろよ…ソウスケぇ……!)
ポニョ「宗介、今日は遅いんだよね」
ポニョ「宗介が帰ってきたらポニョこれからは気を付けるよ、宗介を振り回さないよって伝えないと」
ポニョ「ポニョの幸せは宗介の幸せなんだって」
ポニョ「ポニョ、ちゃんとわかった。だからバカじゃないよ」
カパン!
ポニョ「!!」
ポニョ「宗介のバケツが割れた……嫌な予感」
ポニョ「宗介ー!」ダダダダダダッ
[ad1]
フジモト「……なんてことだ。最悪の結果になりそうだ」
フジモト「現に…もうすでにポニョは泡になりかけている……」
フジモト「やはり人間は誓を守れぬ汚い生き物なのだ!!」
フジモト「人間はやはり滅ぶべきなのだ!!」
[ad2]
クミコ「あの……」
宗介「クミコちゃん……」
クミコ「わわわ、私、ね……」
宗介「う、うん」どきどき
クミコ「おおおお弁当忘れちゃったから宗介お弁当わ、わけなさいよ」
クミコ(何を言ってるのわたしはーーー!!!)
宗介「えっ!弁当なら教室に……」
クミコ「うっ嘘よ!ばかじゃない!!私は本当は、本当はー!!」
宗介「……」
ポニョ「宗介の学校に着いた!!宗介は…屋上だっ」ふわっ
ポニョ「あれ?ポニョ、また魔法が使えるようになってる。空飛べる!これでもっと早い」ふわふわー
フジモト(哀れポニョよ……、泡になりかけの体は軽い。だから浮くのだ。
お前はもう人間になったのだから魔法は戻ってこないのだぞ……)しゅーん
男友達(クミコちゃんが告白して、宗介がOKした瞬間にボコボコに殴ってやる!!
クミコちゃんの目の前で恥をかかせてやる!!
そしたら俺に惚れ直すはずだ!クミコちゃんは目を覚ますはずだ……!!)
フジモト(調度良いところに人間が。人間はやはりおろかだ……)しゅーん
フジモト「おい、少年」すとんっ
男友達「!?なんだお前!?空を飛んでいなかったか!?」
フジモト「ふふん。そんなことより、あの宗介とか言う奴が憎いか?」
男友達「!…ああ。憎い!殺してやりたいほどに!!」
フジモト「ならばいい考えがあるぞ……」
フジモト(宗介がポニョ以外の女をはっきりと愛してしまう前に、宗介を消してしまえばいいのだ
そうすればポニョは消えない)
[ad1]
ポニョ「あ、宗介いる。良かった、無事みたいだ。ほっ」ふわふわ
クミコ「本当はね!宗介!!」
クミコ「私!宗介のことが好きなのよ!!だから私と付き合いなさい!!!」
ポニョ「!」
宗介「クミコちゃん……」
クミコ「うう……」どきどき
宗介「クミコちゃん、ぼ」
フジモト「さあ!!行くのだ!!」
男友達「うおおおおおおおおお!!!」だだだだっ
どんっ
宗介「!?」ぐらり
男友達「ソウスケェ、そのまま死ネェ」
宗介(な…策が壊れてる…だと……!?
このままだと落ちてしまう……!!)
ポニョ(宗介を助けないと!)
波「ずずずずずずずずずずー」
フジモト「そのまま波に飲まれてしまえ!宗介!!そして海の藻屑となってしまえ!!」
宗介(波に…飲まれ……)ずぶぶぶ
クミコ「きゃあああ!!何よこれ!?どうなってるの!宗介!宗介ー!!」
宗介(クミコちゃん……)
ポニョ「宗介!今助けるから!!」ふわふわー
宗介「クミコちゃ…僕も…ゲホッ…好き……」ずぶぶぶ
ポニョ「!!!」あわわわわ
ポニョ(からだが…あわに……)あわわわ……
クミコ「宗介……!」
宗介「」ごぷん!
[ad1]
『宗介!!!』あわわわわわわわわわ
宗介(なんだ…?白い…泡が僕の体を囲んで……
苦しくない。あたたかい……)
『宗介、今助けてあげるからね……』ぶわわわわー
フジモト「やめるんだポニョ!泡の体で動きまわってはすぐに消えてしまう!!
今宗介を海に消せば、お前も少しは長く生きられる!!)
『……やだ。ポニョ宗介のこと愛してるから』
フジモト「何故だ!どうして父さんの気持ちをわかってくれない!!
私はポニョのためを思ってるんだ……
魔法の研究を重ねればお前をまた魚に戻して海で生活できる方法が見つかるかもしれない。
しかし今消えてしまってはどうすることもできないのだぞ!!」
『宗介が消えたらポニョも悲しくて消えちゃうよ』
『宗介、今波から出してあげる…』あわわわわ
男友達「はははは!死ね死ね死ね死ねー!!」
ばしゃん!どさっ
宗介「げほっげほっ…」
クミコ「宗介!良かった…」
男友達「何!?生きてるだと!!」
男友達「ならば今ボコボコにしてやる!!」
クミコ「男友達くん!」
男友達「宗介…許さない!!」ガッごカッ
宗介「ウッ…クッ……」
『宗介をいじめないで!!!』ずおおおおお
男友達「えっ」びしゃびしゃびしゃ!
男友達「なっ…泡……!?わっうわっ!!目がぁ!目がぁぁぁぁ!!」ばたん
フジモト「ポニョ……そんなに細かい泡になってしまって……。
お前はもう少しで消えてしまう……うぅ…私は…悲しい……」
『どうして悲しいの?』あわ…あわあわ…
フジモト「お前はさっき言ったろう。宗介が消えたら悲しいと。
それと同じだよ。お前が消えたら私も消えてしまいそうだ……。
私はお前を愛していたから。お前は私の大切な娘だ。
愛するあの方…グランマンマーレとの間に生まれた、大切な娘だ」ぼろ…ぼろ…
『……父さん、泣かないで』
フジモト「私を父と呼んでくれるのか…」
『私も父さん好き…だって父さんがいなかったら宗介に会えなかった
お母さんのことを父さんが好きじゃなかったら、宗介に会えなかった』
フジモト「ポニョ……お前には幸せになって欲しかったのに」
クミコ「宗介…!良かった、良かった……」
宗介「なんとか助かったよ、不思議なこともあるもんだ」
クミコ「でも本当に良かったわ!宗介が落ちてたら私…」
宗介「クミコちゃん、泣かないで」
クミコ「もう…ばかっばかっ!」
宗介「……好きだよ」ニコッ
クミコ「ばかー!私もよ!!」
『あ、宗介が笑ってる…ポニョ、宗介の笑顔好き。幸せ』にこ…
『父さん、これがポニョの幸せだよ』あわ……
フジモト「……」
[ad1]
『宗介がずっと笑っていられるといいな…そしたらポニョもずっと幸せだよ
そうだ…魔法をかけてあげよう……』すううう
『宗介がずっと幸せでいられますように』しゅんっ
し…ん……
フジモト「ポニョ……!ポニョ!!ポニョ…ポニョ……ううっ…ううう」
宗介(うわー今日の満月はすごく綺麗だ)
宗介「ただいまー」
宗介「あれ?家が暗い。ポニョいないの?」
宗介「ポニョー?」ガラッ
宗介「部屋にもいない」
宗介「……バケツだ。割れてる」
宗介「懐かしいなー。このバケツにポニョをいれてたんだっけ……」ぼろっ
宗介「ん?あれ、なんで僕泣いてるの」ぼろぼろ
宗介「ポニョ…」ぼろぼろ
宗介「…ポニョはもう帰ってこないんだ。どこかへ消えちゃったんだ。
なぜかだか、それがわかる」ぼろぼろ
宗介「ポニョ…ポニョ……」ぎゅう
グランマンマーレ「宗介さん……」
宗介「!あなたは……」
グランマンマーレ「10年ぶりですね。ふふ…つまりポニョが人間になってから10年もたったのね」
宗介「ポニョは……」
グランマンマーレ「ポニョは泡となり消えました」
宗介「……」
グランマンマーレ「悲しい顔をしないでください。
ポニョはあなたのおかげで幸せな気持ちで消えることができたのよ」
宗介「僕…思い出した。僕が他の女性を愛すればポニョは泡となり消える……
つまり、ポニョは、ポニョは僕のせいで……」
宗介「…ポニョ……僕は……ごめん、ごめんポニョ」
[ad1]
グランマンマーレ「あなたは間違いなくポニョを愛していました。
その涙がなによりの証拠です。
確かにあなたはクミコさんのことを愛していますが、ポニョのことも愛していた……」
グランマンマーレ「ずっと、家族として、友達として、ポニョのことが好きでしたね?」
宗介「……」こくん
グランマンマーレ「それならばそれでいいのです。自分を責める必要はありません。
そして幸せになってください。あなたにはポニョの祈りと言う魔法がかかっています」
宗介「ポニョ……好きだよ……ポニョ……」ぼろぼろ
グランマンマーレ「それから、ポニョは消えてしまったけれど、ずっと生きているのよ」
ざあああああああ……
幼女「雨だー」
幼児「違うよーこれはポニョだよー」
幼女「ポニョ?なあにそれ?」
幼児「パパが言ってたの。雨も海もお日様も地面も、ポニョなんだって」
幼女「なにそれーへんなのー。雨は雨だし、お日様はお日様よ」
幼児「へんじゃないもん!」
先生「幼児くーん、お迎え来たわよー」
幼児「はーい。ママー!」
クミコ「走ると危ないわよ」
幼児「ママ、明日はパパ帰ってくるんだよね」
クミコ「そうね。楽しみねー」
幼児「うん!」
チュン…チュン……
幼児「ママ、パパの迎えに行こう!早く行こう!!」
クミコ「まだ早いわよ」
幼児「でも、もう行ってるね!海で遊んでる」
クミコ「気を付けるのよー」
幼児「はーい」
宗介「昨日は結構雨が降ったけど、あまり海も荒れずにすんだ。
良かった。もうすぐ港につく」
同僚「宗介が乗ってるときは不思議なくらい海は荒れないし、他にも何かと運がよくなるよなー。
お前何者なんだー?さたは海の神様か?ん?ww」
宗介「僕には幸福の魔法がかかってるんだよ」
同僚「また言ってるwwwすげえ魔法だなおいwwwww俺にもかけろwww」
宗介「港だ…お、家族が迎えに来てる」
同僚「奥さんと子供か」
宗介「うん。お前も早く良い人みつけろよw」
同僚「余計なお世話!」
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宗介「ただいまー」
クミコ「おかえりなさい!無事で良かったわ」
幼児「おかえりパパー!!」
宗介「おおっ元気にしてたかー?」
幼児「うん!」
クミコ「宗介が帰ってくる日はいつもいいお天気。ものすごい晴れ男ね」
宗介・ポニョ「「これはポニョのおかげだよ」」
クミコ「……ぷっ……くすくす。やっぱり親子なだけあるわね。そっくり」
宗介「ははは」
幼児「ねえパパー、またポニョのお話してー」
宗介「いいよ。そうだなあ。パパはね、高校生のころ、波に飲まれてね。ママもそばにいた」
幼児「パパ溺れたの!?」
クミコ「そうね。屋上で波に飲まれて溺れそうになってたのは世界中探してもパパだけよw」
幼児「パパすごいー」
宗介「すごいのはパパじゃない。ポニョだよ。
そのときのポニョは泡の形で、そしてパパを助けてくれた」
幼児「ポニョは泡にもなるんだ!!すごーい!!」
宗介「ああ。とってもすごいさ」
幼児「そうだ、パパちょっと待っててー!」たたたっ
宗介「?」
クミコ「うふふw」
宗介「え?何?」
クミコ「親子って本当にそっくりよね。それが面白くてw
私、小さい頃のこと思い出しちゃった」
幼児「これ!パパこれ見てー!」たたたたっ
宗介「どれどれ……」
クミコ「この子が捕まえたのよ」
幼児「すごいでしょー!ぷくぷくのお魚だよ。とってもかわいいの」
宗介「また会えたね、ポニョ……」
ぱしゃんっ
完
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ネットの反応
ポニョ゚’・,。(ノД`)。,・’゚
ぽにょ見た時、絶対こいつら大きくなったらズレてくるって
思ってたのそのまんまでよかったwww
人間どもが総じてクズでワロタ
なぜか読んでる内に泣いてしまった…俺疲れてるのかな
出典:http://blog.livedoor.jp/wordroom/archives/51592329.html
