千尋(zz….あったかい….)ハッ
千尋「わ、わたし….?!」
?「…..起きた?あんなところで寝ていては風邪をひいてしまうよ。」
千尋「す、すみません…毛布までかけてもらって….!」
?「…」
千尋「…?どうしたんですか…?」
?「いや、遅くならない内にお帰り。ご両親も心配しているよ」
千尋「はい」
?「…」
千尋「あの、」
千尋「また…明日も来ていいですか?」
?「…好きにするといい」
千尋「ありがとうございます」タッ
?「…….」
-帰宅-
お父さん「千尋は将来何に進むのか決めたのかい」
千尋「……ううん…まだ…考えている途中で…」
お父さん「そうか….」
千尋「….」
お父さん「母さんは口では厳しいが、千尋の選んだ道を進んでほしいと思っている」
千尋「…」
お父さん「それは父さんに同じだ。うちは元々放任主義だったが….千尋の人生だ。千尋の好きに進みなさい。」
千尋「お父さん….」
お父さん「ただ、選んだからにはしっかりとその道を進むんだぞ。いいな」
千尋「分かった….」
(道…….か……..)
-学校-
担任「明日で一週間だぞ。」
千尋「あ、先生」
担任「決まったんだろうな?」
千尋「……はい」
担任「まあ肩の力を抜け。人生山あり谷あり、だ。何事も慎重になるのはいいが冒険も大事だぞ」
千尋「….はい….」
(冒険……)
千尋(遠い昔に大冒険をした気がする…)
千尋(暗闇の中ひとりぼっちで泣いていた私に誰かが手を差し伸べてくれて….)
千尋(それが誰かは思いだせないけど….)
千尋(…)
-神社-
千尋(….)
千尋(今日もあの人いるかな….)
千尋(…)キョロ キョロ
千尋(あれ…今日はお休みなのかな….)キョロ キョロ
?「今日は早いね」
千尋「!!」
?「まだ午前中なのに…珍し…」
千尋「あ、あの!少しお話したいことがあるんですけど….」
?「….」
千尋「お時間もらってもいいですか….?」
?「……うん」
?「….おいで」
千尋「え?」
?「外にいては体が冷える。ついてきなさい」
千尋「は、はい!」
千尋「あ、ここは….」
?「そなたが一番最初に足を踏み入れた西側の庭園だ」
千尋「部外者でも中に入って大丈夫ですか…?」
?「今日だけ、特別だよ。」
千尋「……」
?「そこの長腰掛けに座りなさい」
千尋「は、はい」
?「…」
千尋「あの….」
?「….」
千尋「そ、その….」
?「….心静めて」
千尋「……..はい….」
千尋「その…わたし….自分の進路に迷っていて,,,,」
?「….」