孫の私がおじいちゃんの介護をしたら...③
お世話を終えると、おじいちゃんが
「悪かったね、ありがとう」
と五千円をくれようとした。
おじいちゃんは本当に馬鹿だなって思った。
私が赤ちゃんの時、両親は共働きでした。
おしめを変えて育ててくれたのは貴方じゃないですか。
幼稚園だって塾の送り迎えだってしてくれたのは貴方じゃないですか。
あれは無償の愛でしょ?
私はおじいちゃんが大好きだよ?
だからお金なんかいらないんだよって言った。
二人してちょっと泣いた。
その日からは介護の人を頼んだり、おじいちゃんが家族にも頼ってくれたりで、おばあちゃんの負担も減った。