「なんでそんなこと言うの?そんなに言われたら私だって傷つくよ!」
すると彼男は
「あ~あ、開き直りかよみっともねぇ。自分のブス度棚に上げて。俺って不幸だよな。外見悪いはそれ反省しないは、中も外も最低女とくっつけられて。」
言い返すどころか、私子ぽか~ん。
元々彼男はDQNではなく、むしろ優しい穏やかな男性だったから。
いつの間に知らない他人と入れ替わったの?
としか思えないここ数日の豹変ぶりだった。
今日こそは彼男が元に戻ってくれるという思いと、
あれが本性?もう無理だという気持ちでグラグラしていた。
そんな時に彼男が「別れる」と言ってきた。
好きな子がいると。
びっくりしたが、電車で見かけたあの可愛子だと聞いて納得した。
あの子が相手なら仕方ない。
私子が敵うどころか同じ土俵に上がる気も起きない。
別れを告げられた瞬間に彼男への未練は嘘のように消えたが、
同時に「彼男に可愛子は無理じゃね?」と思った。
以前の優しい彼男ならともかく、
ここ数日の暴言を吐きながら醜く顔を歪ませる彼男じゃ
とうていあの子はむりだろうと。
思ったと同時にうっかり口にも出してしまってたようだった。