【※涙腺崩壊※】隣に住んでる中学生の女の子から1,000円貸して欲しいと言われ・・・

入居が出来る事になった時、お婆さんは彼女より先に俺に相談を持ちかけて。

市営住宅は家賃が安くて、たしか一万三千円くらいで、あの時住んでたアパートの半分以下。

家賃共益費水道代込みで二万八千円(内訳忘れた)で、水道代払っても、一万円は浮く計算。

「引っ越し、手伝いますよ。」そう言ったら「あの子が何というかよ。」少し迷ってて。

俺と会って仲良くなってからの彼女は、それまでとは全く変わったらしくて。

「当たり前の女の子の顔になってくれてね。」お母さんが言ったのと似た事を言って。

彼女が俺と離れて住んで行き来が無くなったら、元に戻るのではと不安がってて。

時々でも会ってやって欲しいと頼まれて。「会えないと寂しいですから。」素直に言って。

転居先は歩いて二十分くらいの所。その気になれば、すぐ行ける距離。何も問題は無くて。

「あんたがそう言うてくれたら、話がしやすいけんね。」お婆さんも、安心してくれて。

でも伝えてみて引っ越すのは嫌だと言えば、無かった事にすると言って。

彼女が買い物から帰ってきて。お婆さんと話して。そんな長くかからずに俺の部屋に来て。

さてどんな反応するかな、と構えてたら「時々ですか?」それだけ言って、俺の答え待ち。

真横来て。左斜め下からじぃー…っと見上げられて。「いつでも。」少し訂正して。

「毎日は?」「いいよ。」即答してしまって。彼女は頷いて、一つ息吐いて。笑って。

「引っ越す。」「決めるの?」「あは。おばーちゃん、ちょっとは楽かなって。」

二人は、意地張り合いながらも気遣い合ってて。意思の統一が図れれば、行動は早かった。

入居の準備整えて、引っ越し。家財道具運ぶのにバイト先でトラック借りられて、助かった。

小さなテレビと冷蔵庫。洗濯機。ガスコンロ。テーブル。衣装ケース三つ。学用品と本が少し。

内職の材料。箱一つの日用品と食器。三冊のアルバム。それで全部の、小さな引っ越しだった。

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