病院嫌いのお婆さんが病院行ってしかも入院、それだけで緊張しきってた彼女、
反動で気が抜けたみたいで。「大丈夫?」「はい。」頭に手乗っけて、ぽんぽんやって。
「良かったよ。」「心配して損した。」「損したゆーな。」「あは。」わしわしやって。
やっと、彼女の普通の笑顔になって。それで俺も安心して。
彼女がぽん、ってベット叩いて。横座らされて。くたっと力抜いて、もたれかかられて。
「…お兄ちゃん、いてくれて良かったー…。」お婆さんと同じ事言って。
「信じてちゃっていいんですか?」いきなりで。「何?」「病院でおばーちゃんと話した事。」
それか、って感じで。「うん。」それだけ言って。頷いて。彼女の反応待った。
「…あは。信じましたからね。」「うん。」「約束ですよ。」「うん。」立て続けに、頷いて
俺なんかでも、支えみたいなものになってるっぽい。そんな事を思うと、責任感じだして。
ちょっと重みを感じはしたけど、それも全部ひっくるめて彼女なんだと思った。
その日、彼女は定時で帰った。帰る前に「また泊めてください。」シャツ引きながら言われて。