再び集中治療室にもどるしんのすけ
そしてガラス越しにみさえに話し掛ける
「かあちゃん起きろ!かあちゃん!雨降ってきたゾ!洗濯物濡れちゃうゾ!」
「しんのすけ…」
その様子を後ろから見て涙を流すひろし
「かあちゃん!父ちゃんがまた女の人の香水の匂いつけて帰ってきたゾ!ひまわりがお腹空いたって泣いてるゾ!」
涙を流しながら叫ぶしんのすけ
「かあちゃん!オラまたケツだけ星人やっちゃうゾ!戸棚のお菓子食べちゃうゾ!かあちゃん!オラのおゆうぎ会見に来てよ!かあちゃん!」
「しんのすけ…!」
しんのすけを後ろから抱きしめるひろし
「父ちゃん…うわぁ~ん!」
「しんのすけ…泣け沢山泣くんだ、泣いていいんだ…」
今までの涙が一気に押し寄せた様に涙を流すしんのすけ
「し…んの…すけ」
「!」
みさえの声が聞こえた気がした
「みさえ…?」
「かあちゃん…?」
「や~ねぇ…二人ともなに泣いてるの…」
みさえに目をやればみさえが目を開けてこちらを見ている
「先生…先生!」
先生を呼びに走るひろし
「かあちゃん…起きたの?」
「しんのすけ…アンタ幼稚園は…」
そこにひろしが医者を連れて戻ってくる
「これは…」
「先生!みさえは…みさえは治ったんですか!?」
ひろしの問いに首を振る医者
「患者さんにはよくあるんです…亡くなる前に最後の力を振り絞って一時期だけ回復する事が…」