「お、お待たせ……」
「遅い」
場面は変わって、翌日の駅前。晴天だった。
待ち合わせ場所に向かうと、既に待っていた。
開口一番に叱責されて、言い訳を口にする。
「でも、まだ30分前だし……」
「女の子を待たせるなんてあり得ない」
「いや、いつから待ってたの……?」
「さ、行くわよ」
こちらの質問に一切答えず華麗にスルー。
先陣を切り、颯爽と街へ繰り出すガリ勉。
服装は白のワンピース。着こなしている。
これを着れる女はなかなか少ないだろう。
生地と同じく、真っ白な素肌が、眩しい。
恐らく、引きこもりの恩恵だと思われる。
その後ろ姿に、またもや見惚れていると。
「なにグズグズしてるの! 早く来なさい!」
「は、はい! ただいま!」
やれやれ、楽しいデートになりそうだぜ。