姉「じゃあ、あなたが男が話していた転校生っていうことなの?」
男「そういうこと」
女「初めまして、今日転校してきた、女といいます」
姉「これはこれは、礼儀正しくありがとうございます。 男の姉です」
男「……とりあえず、俺は現実逃避がしたい」
女「ダメよ、男くん。 説明してもらわないといけないことがあるもの」
姉「わっ、私もだよ!? 転校生の子が女の子だなんて、聞いてないよ!?」
男「言う必要がどこにあるんだよ! で、女さんが聞きたいことって?」
女「あなた、実のお姉さんに“にぃに”と呼ばせるほどの妹萌えだったの?」
男「んなわけあるかぁぁぁッッ!!」
姉「ハッ……! そ、そうなんだよ! にぃには、私に妹のフリを強制する変態さんなんだよ!」
男「姉ちゃんも余計なことを吹き込むんじゃねぇ! 俺の社会的な評価が、今まさにどんどん下がっていってるじゃないか!」
女「そうだったの……分かった、じゃあ明日から、あなたのことを“お兄ちゃん”と呼ぶことに……」
男「するなよ!? 絶対にするなよっ!? いや、そんな“えっ、いいの?”みたいな目はいらないです。 マジでやめてください、お願いします……」
姉「この子……手強い……!」