後輩は、彼女が原因ではないと言った。彼女のことはとても悔しかったらしい。
自殺しようと思ったこともあったらしい。
けれども俺に「彼女と別れてくれ」とわがままも言えないので我慢していたらしい。
後輩はかなり遠慮深いので、本当に俺と付き合うことを厚かましいことと思っていた。
俺はそういうことなら俺からお願いしているんだから、
俺の願いを聞いてくれ と頼み込んだ。するとやっとOKをもらった。 その日、うちではお祝いになった。後輩の家族も招いて、
豆腐屋のおじさん一家も招いて「交際記念パーティー」となった。
俺のお袋と後輩のお袋、後輩はずっと泣きながら話していた。
そのとき、後輩の弟がおじさんに気に入られ、豆腐屋のバイトをはじめることになった。
俺と後輩との交際は学生のころと同じで、手もつながないデートをしていた。
しかし、なぜか欲求は満たされている気がした。俺もタイミングが悪く、プロポーズしようとしていながらなかなかできず
10年がたってしまった。
彼女との交際は相変わらずだったが、愛情は深まって行くばかりだった。
うちの店も配達なども多くなり、店がかなり手狭になったので新築することにした。
この機会に後輩のお袋さんもうちで一緒に住んだらどうかという親父の提案に俺は大賛成をした。
このことを後輩に教えた。そして一気にプロポーズをした。