先輩「ちょくちょくっていうか、まぁ、結構頻繁に」
部長「だからね、あなたの目から、気づくこととかない? 後輩さんの、普段と違うところ」
先輩「うぅん……」
ザァーーーーーー
先輩「普段と……、そう言われると、確かに……」
部長「うんうん」
先輩「最近、ちょっと変……かな?」
部長「……どんな風に?」
先輩「いや、大したことじゃないんすけど……、なんか声かけたり、体触ったりすると、やけにビビッて、変な声出したり」
部長「さ、触る?」ピクリ
先輩「肩叩いたり、転びそうなとこ、支えたりするとか」
部長「ああ、うん、そうね……そうだよね……」
先輩「……あ、あと、胸かな?」
部長「胸?」
先輩「えぇ……、たまにですけど、おっぱいって単語に反応したり、胸を、こう……隠す? ポーズ、よくしたり」
部長「……」
先輩「何なんすかねー、あれ」
部長「……なるほど」
先輩「はい」
部長「男ね」
先輩「はい?」
部長「だから! 好きな男ができたんだよね、きっと! 」
先輩「部長?」
部長「そのせいで後輩さん、ちょっと情緒不安定になってるんだよ」
先輩「はぁ……」
部長「胸のことも、やっぱり好きな男ができたせいで、自分の発育不良な体が気になって、つい意識しちゃってるんだろうね」
先輩「そうかなぁ……。陸上が恋人、って感じですけどねぇ、どっちかっていうと、あいつ」
部長「その陸上がおろそかになってるんだもん。間違いないね」
先輩「そんなもんですかねぇ……」
部長「結構当たるんだよね、私のカン」メガネクイッ
先輩「なるほど……」
ザァーーーーーー
先輩「でも……、そうかそうか、男かぁ……」
部長「何その顔」