で、絶対に成功しない告白をした。
『絶対に成功しない』って思ってるくせに、
会長の言葉が返ってくるまでの時間が、異様に長く感じたんだよな。
「ごめんなさい」って声が上から聞こえて、
ようやく俺は自分がお辞儀をしてることに気づいた。
顔をあげると会長は困ったような顔をしてた。
そりゃそうだわな。
俺はさっさと謝って教室にもどろうと思ったんだけど、
「ごめんなさいっていうのは、そういう意味じゃなくて。
ちょっと急すぎて、ついていけないっていうか」
たしか、続けてこんなことを会長は言った。
「もしよかったら、お友達からどうですか?」
「よろこんで!」って俺が大声で返したら、会長は笑ってくれたんだよ。
嬉しすぎてもう一度同じことを言った。
今度は苦笑いされた。
そのあとちょっと会話をして、
「じゃあまたね」って言い残して、会長は去っていった。