ネネ「去年はどうやって助けようとしたの?」
ボーちゃん「声をかけたり、構ったり…最後は警戒されて失敗した」
マサオ「今年はどうするつもりなの?」
ボーちゃん「…まだ分からない。去年、しんちゃん以外は、話も通じなかったし」
ボーちゃん「だから、みんなの力を貸して欲しい」
マサオ「力って言っても…」
ネネ「…また、誰も死なないようにすれば良いのよね?」
マサオ「でも、死のうとしてる人…じゃない、幽霊を止められるの?」
ネネ「じゃあ、本当の事をしんちゃんに言ったら、どう?」
風間「それは、もうやったんだってさ」
風間「それで、ボーちゃんは完全に警戒された」
ボーちゃん「…タイミングが悪かった」
マサオ「じゃあ…力付くで止めるとか」
風間「日曜日に外出しない様に、ボーちゃんが家の周りに盛り塩をしたらしいけど…」
ボーちゃん「効果はなかった…」
マサオ「ええ?でも、幽霊なんでしょ?」
ボーちゃん「盛り塩の部分だけ、15年前の空間を通ったんだと、思う」
マサオ「…どういう事?」
ボーちゃん「しんちゃん達は現在と15年前の空間を跨ぐように存在しているんだと、思う」
ボーちゃん「例えば橋が壊れて渡れなくなっていた場合、僕らは渡れないけど、しんちゃん達には壊れて見えないし、普通に渡る事も出来る」
マサオ「意味が分からないよ」
ネネ「…しんちゃん達が、15年前に見た事も渡った事もない橋でも?」
ボーちゃん「多分、その場合はしんちゃん達が渡る必要があるかによる」
ネネ「その、15年前の空間を通れないようにする事は、出来るの?」
ボーちゃん「出来ない」
ネネ「…」
ネネ「じゃあ、自主的に死ぬのを止めて貰う他、ないのかしら…」
マサオ「生きたくないくらい追い詰められた人間を、止める事なんて出来るのかな?」
風間「!」
ネネ「それでも止めるのよ!」
風間「そうだよ。生きたくないくらい追い詰められた人間を、止められる訳がない!」
ネネ「風間君!あんた!」
ボーちゃん「そうか…そう言う事か」
風間「そうだよ!」
マサオ「え?どういう事?」