俺は
「あ、いえ、戦いません戦いません、すみません」
とか訳わかんない事を話しかけたら小熊が俺にタックルかましてきやがった。
俺勿論倒れる。
イノシシと違ってマジで重さがあって痛かった。
小熊、そんで俺を襲うかと思いきや
俺を手でゆさゆさ揺すったりひっくり返したりしやがった。
俺は下手に刺激すると死ぬと思っていたから
為すすべもなくされるがままになっていた。
で、転がしてる途中で親熊が手で小熊を止めてくれた。
熊でも一応牽制みたいなのしてくれるんだな。
早くどっか行ってくれないかな……って思ってたら親熊が歩き出した。
『ヨッシャアアアアアアアアア』
だが小熊が俺の足を口で掴む。
「えっ」
そのまま引きずられましたとも、ええ。
「はなせ!はなせえええ」
小熊、素直に口をはなす。
なんだ話が通じるじゃないか。
と思ったら小熊は俺を起こそうとする。
俺は立てばいいの?????って思って立った。
すると小熊は顔を俺の背中にあててぐいぐい歩き出した。
『付いて来いって事??????』
ここで逃げてもおいかけられそうだったので足を引きずりながら親熊についていった。