女『あ・・・そう言えば、そろそろ私も本腰を入れて勉強しようと思うの。だから、今後はメールでもいいかしら?』
男『ああ、邪魔しちゃってたか。ワリィな』
女『いえ・・いいの』
男『半年後・・・・会いに行くから』
女『・・・・期待しています』
男『おう・・・任せとけ』
女『・・・・男君』
男『ん?』
女『あ・・・今年の夏は暑そうだから熱中症とか気をつけなさいよ』
男『ははっ・・ありがとな。お前も気を付けるんだぞ』
女『うん。そ・・それとあなた野菜嫌いだったわよね?ちゃんと健康のこと考えて毎日一食は野菜食べなさい。売ってる野菜ジュースだけじゃダメよ。それと、勉強ばっかりしてないで適度な運動もしなさい』
男『はは・・だからお前はオレの母ちゃんかよ・・・わかった。気を付ける』
女『・・・うん』
男『・・じゃあ、勉強邪魔して悪かったな。オレもそろそろ勉強始めるから。またな』
女『・・・ええ・・・頑張ってね』
男『ん』
プツッ・・・・ツー・・ツー・・
それからオレは、予備校の夏期講習に通い、毎日勉強した。
彼女へメールをしたい衝動に駆られたが、あちらも難しい資格の勉強中だ。
それに、俺自身、彼女に甘えてしまうかもしれない。
だから、彼女へのメールも必要最低限にした。
夏の終わりの模試ではA判定が出た。
その後の模試も全てA判定だった。
模試の結果が出た時は彼女に報告した。
彼女からは素っ気ない“おめでとう、頑張ったわね”というメールが返ってきた。
今はそれだけで十分だ。
桜のつぼみが膨らむ頃、きっとお前を迎えに行く。
それまでは我慢だ。
でも、覚悟していてくれ。
お前が受け入れてくれたら、その時は・・・。