5時間目の物理は真面目に受けた
途中、睡魔の強襲があったが何とか勝つことができた。
6時間目は体育。
今の時期は女子はバドミントン。
男子は柔道といった男女平等もへったくれもない。
完全なる別の種目をやっている。
僕も願わくばバドミントンをやりたいのだが…。
そんな願いが叶うはずもなく、あきらめて柔道着に着替える。
挌技室へと移動し、準備体操を始めた。
全員の準備が整った所で
二人組みを作って、今日の練習科目
大外刈りのを始める。
いつも通り浩平と組み、互いに足をかけては
受身を取りを繰り返した。
辺りからもバタン、バタンと人が畳に叩きつけられる音が響く。
授業が終盤に差し掛かった頃、体育教師が笛を吹いた。
あれが始まるのだろう、恒例の公開処刑が。
授業の内容によって変わるが剣道の授業なら剣道部員が
もちろん柔道なら柔道部員が成績の低い者と戦い。
勝てば評定が上がるといった一発逆転制度が設けられている。
体育教師の粋な計らいだが、挑戦者が勝つ事は極々稀で
ほとんどが返り討ちにされる事から通称、公開処刑と呼ばれている。