【※崖の上のポニョ※】宗介「10年前、僕は5歳だったし、わけもわからずポニョを好きだと思ってた。でも…今は違う!」

男友達「うっうっうっ」ぐすん

男友達(振られた…振られた……)

男友達(しかもクミコちゃんは宗介が好きだなんて!!)

男友達(あいつのどこがいいんだ。クミコちゃんは見る目がない。俺の方がいい男だ)

男友達(きっと、二人は幼なじみだから、それを恋だと勘違いしてるんだ)

男友達(でも俺の気持ちは本物だ……)

男友達(宗介の奴……俺のクミコちゃんをそそのかしやがって……!)

男友達(だいたい宗介、お前にはポニョとか言う赤毛の女がいるんじゃないか!!)

男友達(クミコちゃんの気持ちも考えずに……糞!)

男友達(もしかしてアイツ、クミコちゃんの気持ちを知ってて、俺の振られる姿を見ながら笑ってたんじゃないのか!?)

男友達(許せない!!絶対にだ!!)


宗介「おはよ……」

リサ「おはよう」

宗介「あれ?ポニョは?」

リサ「それが、起こしに行っても部屋に鍵がかかってて出てこないのよ」

宗介「なんだそれ」

リサ「ポニョ、どうしちゃったのかしら。宗介、悪いけど一度見てきてくれない?」

宗介「……わかった」

コンコン
宗介「ポニョー?リサが心配してるよ」

ポニョ「……」ぐすっぐすっ

宗介「ポニョ?いるの?」

ポニョ「……そうすけは」

宗介「ん?」

ポニョ「そうすけはポニョが嫌いなんだね……」

宗介「……いや、嫌いではないよ。でも迷惑かけないで欲しいんだ」

ポニョ「迷惑……」

宗介「僕には僕の人生があるから、それをポニョの気持ちだけで無理やり振り回さないで欲しいんだ。
ポニョは魚だったし、僕は人間」

ポニョ「でも、ポニョそうすけのこと好きなんだもん」

宗介「それは小さい頃の話だろ?ポニョは今も本当にそう思ってるの?
よく考えてよポニョ。心の奥底では違うんじゃない?
僕たちは違う生き物だったんだよ?今は同じ人間でもそれは変わらない事実だよ」

ポニョ「でもポニョそうすけ好き…」

宗介「好き好きって言うけど、ポニョは本当に好きってこと理解してる?
ポニョが僕に向けている“好き”は友達としての“好き”なんじゃない?」

ポニョ「好き……」

宗介「……朝ごはん、いらないならリサに言っておくけど?」

ポニョ「……うん、いらない。ごめんね、そうすけ」

宗介「じゃ…、僕今日は家に戻らずバイト行くから遅くなる。リサは泊まりがけだから、長い時間ポニョ家に一人だから」

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