暫らくキスを続けていると俺を抱きしめる彼女の力が強くなって、
普段の大人しい物腰からは想像の出来ない激しさになった。
そのまま夜が明けるまでどっちの唇なのか舌なのかも分からなくなるくらいまでキスしたね。
アバラの痛みも忘れそうなくらいに蕩けたよ。
その後も俺の両親が帰ってくるまで妹の目を盗んではキスしていたね。
ユカリさんの家庭教師の甲斐もあってDQN一直線だった俺も
一浪して地元の私大に滑り込む事ができた。
彼女は「大学に受かったら一緒にツーリングに行こうね」
といってバイクの免許を就活の合間に取った。
ユカリさんがバイクの免許を取った時は回りは皆驚いていたね。
本当に大人しい人で、外に出るよりも部屋で本を読んでたりする事の方が多かったから、
誰もバイクに乗るユカリさんの姿は想像できなかっただろう。
俺がバイクを買う為に貯金してる事を知って
「あんな痛い思いしたのに、まだ乗りたいの?」
「うん。バイクって面白いよ。好きな所に自由に行けるし、自分で操っている実感があって楽しいよ」
「私がバイクに乗ったら、一緒に何処かに連れてってくれる?」
「ユカリ姉さんがバイク?冗談だろ」
「あら、私、車の免許だって持ってるわよ。バイクの免許くらい取れるわよ」
「うーん、俺の大学受験より厳しいんじゃなの?」
「言ったわね。じゃあ、次郎君が大学に受かって
私がバイクの免許取れたらツーリングに連れて行ってね」