【謝罪】
地上に降りた僕は、タンクローリーの運転手にこっぴどく叱られた。
当然だ。
危うく何の罪もないこの人を前科者にしてしまうトコロだったんだから。
幸い、後続の車両はなかった為、追突事故や渋滞は起きずに済んだ。
僕は何度も頭を下げた。
ドラえもんも、一緒になって頭を下げてくれた。
何でだよ。
君は何も悪くないじゃないか。
やめろよ。
運転手「ったくよぉ。気ぃつけやがれ馬鹿たれ!!」
出木杉「はい。本当にすみませんでした。」
ドラえもん「すみませんでした。」
30分近く怒鳴り散らし、運転手はタンクローリーへと戻って行った。
今日1日、何をやってるんだろう、僕は。
つくづく情けない。
運転手「おぅ、ボウズ!!」
出木杉「は、はい!」
運転手「・・・・・・。」ジロォ
出木杉「えっ? な・・・何ですk」
運転手「良いツレ持ったな。」
出木杉「えっ? あ、その・・・・・・。」
運転手「そいつや、お前の父ちゃん・母ちゃんを悲しませない為にも、命は大事にしろや。若ぇクセに世捨て人みたいな目ぇしてんじゃねぇよ。じゃあな。」
底無しに、情けない。