【※まさかの展開※】女店員「30円のお釣りになります」ニギッ。男(今軽くだけど握った! 俺の手を握ってくれたよな!?もしかして俺のこと…)

男「俺が客側にいる……!? なんで……なんで入れ替わってんだ!?」

男「!」ハッ

男「お、お前は……!」

 

友人「久々にお前に会えたと思ったら……どうなってんだこれ?」

男「友人!?」

友人「なんで商品買った俺がレジにいるんだ? 説明してくれないか?」

男(説明するのもルールだっていってたよな……)

男「実は……」

 

友人「そういうことか……」

男「ああ、つまりお前は誰かを惚れさせない限り、出られ――」

男(ってちょっと待てよ?)

男(なんで俺は出れたんだ? もしかして、もしかして……)

男「お前、ずっと俺に惚れてたのか!?」

友人「……ああ」

 

友人「俺はお前が好きだった」

友人「女店員の件も、嫉妬で“たまたまだよ”って言い続けてたんだ」

男「!」

男「バ、バカ! そういう想いを伝える行為は禁止だっていったばかり――」

友人「一生ここを出られなくなるんだろ? いいんだ」

友人「俺の想いを知っちまったら、お前はもう俺のことが気持ち悪くなるだろうし……」

友人「俺はもうずっとここで暮らすよ」

友人「お前は俺のことなんか忘れて、新しい人生を歩んでくれ。元気でな」

男「……」

 

男「このガムを買うよ」

友人「? ……ありがとうございます」

ギュゥゥゥゥン

男「……やはりな」

友人「な!? なんでお前までレジ側に!?」

男「レジにいられるのは一人だけ、なんてルールはなかったからな」

男「つまり、俺もお前に100%惚れちまったってことだよ」

友人「……!」

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