女「あなた、昔からこの辺りに住んでいる?」
この転校生の一言から男の日常が変わった結果・・・
とある学校の教室に転校生がやってくる
男「へぇ~……転校生が来るのか」
男友「でも、二学期からって珍しいよなぁ。 何があったんだろう?」
男「そこはいろいろあるんじゃないの? 親の都合とか、理由くらい幾らでもあるだろ」
男友「まぁ、現実的に考えてみればそこに落ち着くか……」
男「それで? うちのクラスにやってくる転校生というのは、男? 女?」
男友「……どうも女らしい。 しかも、オマケにレベルが高いそうだ」
男「流石、校内にあらゆる人脈を持つ男だな。 何でも知っている」
男友「まぁな。 でも、お前にとってみればこんな情報どっちでも構わないだろ?」
男「別にそんなことはないぞ。 クラスに可愛い女の子が増えることは、喜ばしいことじゃないか」
男友「お前には姉さんがいるじゃないか」
男「……どうしてそこで姉ちゃんが出てくるんだ」
男友「知らないわけじゃないだろ? 校内で、“男と姉さんは実は血の繋がっていない姉弟で、付き合っているのではないか”という憶測が飛び交っていることを」
男「……そりゃあ、まぁ」
男友「それどころじゃない、俺くらいにもなると、もっと多種多様な噂話を聞くことができるからな」
男「よくやるよ……姉ちゃんと仲が良いことは認めるけど、前から言っているように、そんな特別な関係であるわけがないだろ」
『キーンコーンカーンコーン』
男「おっ……チャイムか」
男友「さて、謎の転校生のお披露目の時間だぜ」
『ガラララッ!』
先生「席着け~……あぁー、いろいろと面倒だから、転校生の紹介だけするぞ」
男生徒1「それでいいのかよ」
男生徒2「相変わらず先生は適当だなぁ」
先生「いいだろ~、そんなこと。 第一、お前たちにも不都合じゃないはずだしな」
男(やる時はちゃんとやってくれる先生だったら、誰もそんな風に愚痴ったりしないよ……)
先生「そんじゃあ、とりあえず……女! 入ってこい!」
『ガラララッ』
男友「……おぉっ!」
男(なるほど……レベルが高いというのは、強ち嘘でもなかったんだな)
女「……初めまして、女といいます。よろしくお願いします」