無言で嫁に手をだして紙袋掴んで玄関でる
嫁と母親まだついてきて病院へとか手当だけでもと言ってくるけど
とにかくはやく立ち去りたかった
母親が足早に自宅にもどってまたこちらに来た。
俺を殴った親父の名刺渡された。
知ってる会社のそこそこの地位の人間だった。
治療費も払うし警察に届け出だしても構わないと母親が言ってたけど、
そんなことより早く帰りたかったので曖昧に頷いて車に乗ってエンジンかけた
エンジンかけて車出そうとしたら嫁が運転側の窓コンコンとノックした
最後まで面倒くさい女と思いつつ窓さげると嫁が
「本当にごめんさない、助けてくれてありがとうございました」
と泣きながら言った
こいつ最初から最後まで泣きっぱなしだなと、顎が痛いので会釈だけして車だした。
運転中はとにかく顎が痛くてもしかするとヒビはいった?とか心配だった
自宅途中にあるコンビニのトイレの鏡で自分の顔みると
左まぶたは切れて血が出てたのが乾いて血がこびりついてる
まぶた周辺も青タンできて腫れてきてる
顎はすでに紫色になって唇も切れてた
コンビニ店員や客の視線が冷ややかで
何も悪いことしてないのに妙に惨めな気分だった
氷袋と冷ピタおおめに購入して明日は固形物食べれるか分からないから
スープ類買ってコンビニ出た。
ようやく自宅について顔洗うついでに服もぬいだら肩にも青タンできてた。
腫れた箇所に冷ピタ貼ってその上に氷をビニール袋に入れて充てる
もう心身ともにグッタリでそのままベッドに寝転んだけど
気が高ぶってるのか寝付けない
親父の顔思い出してはムカついたり嫁の曖昧な態度思い出してはムカついたりで
結局、朝方まで寝れなかった。