【クレヨンしんちゃん】しんのすけ「……父ちゃん、母ちゃん。ひまわりは今日も元気です。――行ってきます」誰も知らない22年後・・・

そして、試験官は口を開いた。

「――さて……そろそろ試験を開始―――」

――その時……

「――全員動くな!!」

「………へ?」

突然、その場所に男の怒鳴り声が響き渡った。

その声の方向を見ると、そこには、銃を構えた数人の覆面姿の男が立っていた。

「ええと……これは……」

よく状況が呑み込めない。全員が、動きを止めていた。
すると覆面達は、銃を向けてさらに叫んで来た。

「大人しく、酢乙女あいを渡してもらおうか!!」

(これって……)

相手は、銃を持っている。酢乙女あいを連れて行こうとしている。
それが意味するのは………誘拐?

(えええええええ!!??)

いくらなんでも、えええええ!?

あいちゃんは老人の陰に隠れて震えている。
超大企業の御令嬢だからだろうか。誘拐して身代金って流れだろう。

不思議と、頭は冷静だった。
あまりに現実味が無さ過ぎて、第三者的立場にいる感覚なのかもしれない。

「――チョット待チナ!!」

「―――ッ!!」

突如、逞しい方々が覆面達の前に立ちはだかった。

「オ嬢様ニハ……手ヲ出サセナイゼ!!」

そして男達は、一斉に覆面達に向かって行った。

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