【クレヨンしんちゃん】しんのすけ「……父ちゃん、母ちゃん。ひまわりは今日も元気です。――行ってきます」誰も知らない22年後・・・

それからの生活は、色々大変だった。

まず、着替えることから大変だったようだ。
そしてトイレも、風呂も、今まで簡単にしていたことさえ、大きな労力を使うものになった。
足が使えないのは、これほどまでに自由が効かなくなるものかと驚く毎日だった。
かといって手伝おうとすれば、エッチだのスケベだの言われて追い返されることもしばしば。
しかしまあ、ひまわりは持ち前のガッツを武器に、少しずつその生活に慣れていった。

最近では、二人でよく買い物に行っている。
オラが車椅子を押して、そしてひまわりは笑うんだ。

皮肉な話かもしれない。
ひまわりが事故に遭う以前より、家族の時間が増え、会話も増えた。
もちろん、これで良かったなんてのは口が裂けても言わないし、思いもしない。これから先、ひまわりは、一生背負うことになるのだから。

――でも、重荷を無くすことは難しいけど、減らすことは出来る。
オラが、減らしてやるんだ。
そして、ひまわりが、その名前のように、いつまでも輝ける太陽であり続けるように、支えていく。

それが、家族ってものだろう。
……そうだよね?父ちゃん、母ちゃん……

――そんな、矢先のことだった。

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