【クレヨンしんちゃん】しんのすけ「……父ちゃん、母ちゃん。ひまわりは今日も元気です。――行ってきます」誰も知らない22年後・・・

仕方なくまさおくんの分まで清算したオラは、家に帰っていた。
まあ、後日請求すればいいだろう。

それはそうと、まさおくんはすっかりねねちゃんにゾッコンのようだ。
もしかしたら、ねねちゃんを彼に奪われようとしたことで、自分の中の気持ちにはっきりと気付いたのかもしれない。

失われかけた寸前、もしくは失われた後に、初めてその大切さを知る……人生においては、往々にしてあり得ることだろう。

それにしても、もし仮にライバル(?)だとするなら、まさおくんには悪いが、かなり分が悪い気がする。
何せ、相手は超絶イケメンだし。

(………居酒屋、予約しておくかな……)

オラは頭の中で、まさおくんを元気づける会の計画を立て始めていた。

――と、その時。

ドン

曲がり角を曲がったところで、オラは人とぶつかった。

「うわっと……す、すみません。考え事をしていたもので……」

「い、いえ、こちらこそすみません……ん?」

「……ん?」

オラは、その人物を見て驚いた。
そこにいたのは、例のイケメンだった。

しかしながら、向こうも向こうでオラを凝視していた。
何度見てもイケメンだなぁなんて思いながら、とりあえず聞いてみた。

「ええと……何か……?」

するとイケメンは、意外なことを口にした。

「……あの……失礼ですが、もしかして、野原しんのすけさんですか?」

「……へ?」

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