男「げっ……!」
男友「……あちゃー、聞かれていたのか」
女「まったく、あれだけ喋らないでと言っておいたというのに」
男「悪い。 ただ、これに関しては誰にも言わないようにって、先に言っておいてあるから」
女「それでも、私からしてみればあなたがしたことは背信行為よ?」
男「あぁ~……ごめん」
男友「あ、えっと、さ。 俺がどうしても、って頼み込んだんだ。 だから、あんまり責めないでやってくれないかな?」
女「……女というものは、自分の秘密は好きな人だけに明かすものだから。 これ以上他の人に他言は無用よ、分かったかしら?」
男「……肝に銘じておきます」
男友「……なるほどねぇ」
男「……? どうしてお前はニヤニヤしている?」
男友「いや、だってさ……“好きな人にだけ明かす”んだろ?」
男「……!」
女「もう男友くんにはバレてしまっているわけだから、今さら隠す必要もないわ。 それに、私が男くんを選んだ理由くらい予想できたでしょう?」
男友「まぁね。 こいつは隠しておきたかったみたいだけど?」