Trrrrrrrr・・・
・・ピッ
男「もしもし」
女『あ・・・男君』
男「うん」
女『結果、出たよね?どうだった?』
男「・・・」
女『・・・国立、ダメだった?』
男「ゴメン・・・どっちもダメだった」
女『え?・・・どっちも?』
男「私立も」
女『・・・そっか』
男「・・・どうしよっかな」
女『え?』
男「来年、受験しようかどうしようかって」
女『受験しないで、どうするの?』
男「わかんねー」
女『分からない、じゃあ無いでしょう?』
男「オレさぁ・・・何だろ・・・お前と一緒にいられればそれでいいやって思うからさ」
女『・・・・』
男「・・・・」
長い沈黙があった。
オレの中での答えは、浪人するという事で決まっていたが、浪人して、特に行きたい大学があるわけではなかった。
彼女のように、やりたい仕事があるわけでもなかった。
ただ今はなんとなく、彼女に甘えたかった。
だが彼女は、そんなオレを許せなかった。
オレをそうしてしまった、彼女自身を許せなかった。
女「あなたの・・・そういうところが大っ嫌いです」
男「・・女」
女「実力はあるのに、全力を出さないところが大っ嫌いです!」
女「私のために、部活辞めて、私と一緒にいることを優先して、自分の勉強を疎かにするところが大っ嫌いです!!」
女「あなたを、そうしてしまった、私の・・・自分の甘さが大っ嫌いです!!」
男「・・・女・・・ごめん・・オレ・・」
女「・・・別れましょう」
男「・・・・・え?」